歴史は繰り返す

WizOnの設定に関する@arahawi氏の発言まとめ


 ウィザードリィスキーマ絡みでいろいろ調べていて、たびたび出てくる「アラハゥイ」っていうのが何者なのかと思ったら、これは前にも取り上げたことがあるウィズオンとかウィズZEOのデザイナーだかディレクターだかことだったらしい。なぜウィザードリィを日本ローカルで展開しようとする人は、アガン・ウコーツもそうだけど、自分のアバターをゲーム内に登場させたり神格化(?)させようとしたりするのだろうか。
 で、見つけたのが上のまとめだ(まとめはもう一つあるが)。今時自作TRPGでもやらないような厨二病満載の設定だけど、*1それはまあいいとして、まとめられてる分全部目を通して思ったのが「元のウィザードリィの設定が全然使われてない」ということ。「神龍」なんて単語が出てくる割にはあの「ティエンルン」や「ル・ケブレス」は欠片も出てこないし、アラビクやマルグダ、ワードナやトレボーの存在にも触れられてないし、リルガミンの名前もない。
 かろうじて「エセルナート」っていう見覚えのある単語だけが出てくるけど、エセルナートは日本でウィザードリィがTRPG化された時にグループSNEが作った日本オリジナルの設定だ。とはいえ、TRPG版に忠実かというとそういうわけでもない(そもそもこの人、エセルナートがTRPG版から来た単語だということすら知らないんじゃなかろうか)。


 ここまでオリジナル要素を満載にし、ファンに向けてしたり顔で設定開陳するくらいなら「ウィザードリィ」というタイトルは外すべきだろう。そういう意味では、エルミナージュシリーズ(ゴシック除く)は英断だった。そして、その作品が本当に面白いものならば、ファンはウィザードリィの名前など借りなくてもちゃんと支持してくれるということを証明してもいる。「ウィザードリィスキーマ」なんて「ウィザードリィ」でもなければ「ルネサンス」でもない。これはゲームとしての面白さ以前の問題だと私は思う。

*1:こういうの見るたびに、ヴァナディールの初期設定ってずば抜けて凄かったんだな、としみじみ思う。