一瞬納得しそうになったが……?

ゆうべはお楽しみでしたね


淡いライトノベルな兄妹ドリームをゴロー(妹属性)にサクッと砕かれた
本日のパウダーでした


 最初ふんふんなるほどと思って読んだけど、よくよく考えたらこの漫画の「オンラインゲーム上の異性のフレンドと、ひょんなことから現実世界でルームシェア」っていうシチュエーション自体、ライトノベルドリームな気がするんだが……(笑)。

消えていく世界

 それにしても、象徴的だ。
 FF11のコミカライズは、ヴァナディールで生活するPCたちを彼らの視点で描いた、つまりメタ視点のないコミカライズばかりだった(実録物ですら、プレイヤーの姿を描写しているものはほとんどなかった)。ところがDQXのコミカライズは「このゆうべはお楽しみでしたね」もゲストプレイ漫画もメタ視点。アストルティアでPCたちが生活している、という視点には立っていない(FF14には今のところコミカライズの話は聞かない)。
 これがMMORPGの変化なのだろう。皮肉なものだ。なろうサイトから派生した異世界召喚小説群はどれもこれも生活感溢れる異世界を舞台にしたMMORPGの世界を描いているのに、現実にはそんなMMORPGは時代の流れから外れ、どんどん消えていこうとしているのだから。
 あるいは、だからなのだろうか? 現実には受け入れられなかったシステムだったからこそ、小説というメディアでそれを具現化しようとしているのだろうか? 技術的に手が届かないとかではなく、プレイヤーたちのライフスタイルの変化によって、仮想空間に築かれた「異世界」が消えていき、それが他者と関わることのない小説の形でしか存在を許されないのだとしたら、何だか寂しい話だ。