「発進しますっ!」の世界線だと、エイラもニパもシュールストレミング大好きなんだよな……(笑)。
令和元年初日状態
6周年記念にスクショとっておこう。司令部がlv120になったのもつい最近。今年度もよろしくお願いします pic.twitter.com/195wVLRW8b
— ポン@コミティア へ14b (@pon0737) 2019年4月23日
これ、いいアイデアだと思ったんだけど、6周年でスクショ撮るの忘れたので(笑)「令和元年初日はこんなだった」というスクショを残しておこう。
それぞれ「一番新しく入手したキャラ」を秘書にしてある。
最近といってもちょっと前の話題だけど
最近(といっても記事自体3年前のものだが)TRPGで「異世界転生キャラ」がプレイできるゲームが増えた、という話。直近のTRPGについては上の記事の方が私の知識より詳しいので、昔のゲームの話をしよう。
鈴吹社長がアリアンロッド2E改訂版のあとがきで書いているように、現代社会の住人がファンタジー世界を訪れる物語というのは、なろう小説が流行するよりずっと前から存在していた。古くはナルニア国物語もそうだし、マイケル・ムアコックのエターナルチャンピオンシリーズも、根幹となるエレコーゼは最初現代人として登場した。「魔法の王国売ります!」なんて作品もあるし、例えばちょっと形は違うが、魔法の国ザンスに登場する国家「マンダリン」とは現代地球のことである。
しかし、TRPG作品で「現代地球からファンタジー世界を訪れた」PCをプレイできるゲームは、かなり後年になるまで存在しなかった。その理由についてはっきり語られたことはないが、周辺状況からの推測は可能だ。
昔のTRPGの解説本には、大抵次のような内容が書かれていた。「プレイヤーとプレイヤーキャラクター(PC)は別の存在だ」というものだ。例えば、私と同世代のプレイヤーの多くが参考にしたと思われる「D&Dのよくわかる本」(58ページ)には、「もしキミが古代エジプト人だったら」と題して、次のように書かれている。
キミ自身が、古代エジプトで日蝕を見たとしたら、あれは月が太陽を隠したんだと考えて、明るくなるのを待つよね(まさかパニックは起こさないだろうな?)。でもRPGのキャラクターはその世界の人だ。だとすると、キミのキャラクターが、古代エジプト人であるためには、日蝕の時はパニックを起こさなくてはならないってことだ。
(略)キミのキャラクターはかならず古代エジプト人のように考えなくてはならない。キミの現代の知識は使ってはいけないのだ。これがキミ自身と、キミのキャラクターとのちがいなのさ。わかったかな?
TRPGにおいて、プレイヤーとPCは切り離さなくてはならない。PCが筋力18だからといってプレイヤーが筋骨隆々の必要がないのと同様、プレイヤーの知識はPCのものではない。
ところが、“PCとして”現代人が可能になると、この切り分けが非常に難しくなる。プレイヤーとPCはあくまでも別の存在であるにもかかわらず、プレイヤーが知っている知識をPCが使ってはいけない理由がなくなり、メタ知識を持ち込みやすくなってしまう。
かつてのTRPGは「小麦粉で粉塵爆発を起こす」だとか「血液にピュリフィケーションの魔法をかけて相手を殺す」といったメタ知識との戦いだった。「ファンタジー世界にいる現代人」をプレイできるようになったのは、TRPGの知名度が上がり、セッションにおけるマナーなどが周知されてきた結果だ。TRPGとはGMとプレイヤーの悪知恵合戦ではなく、セッションは双方の信頼関係に基づくものだということが知られてきたからこそ、できるようになったといっていい。え? 朝霧某? 水野某? 知らん(笑)。*1
甲竜伝説ヴィルガストRPG

- 出版社/メーカー: バンダイ
- 発売日: 1992/05/23
- メディア: Video Game
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調べてみて驚いたが、現代地球人(このゲームでは「地上人」)がプレイできるファンタジーTRPGの一番古いものは、私の知る限りではこのゲームになりそうだ(RPGがアマゾンになかったので画像は関連商品)。アニメを元ネタにしていることから、主人公である現代地球人をそのままプレイできるようにしたのだろう。とはいえ、地上人の設定は「学生かばんを見つけるとHPが回復する」くらいしかない。もっと言えばこのゲーム自体判定システムがなくダイスも使用しない(戦闘は「競り」で行う)など、一般的なTRPGのイメージとは大きく異なる。
出版したケイブンシャ自体、TRPG関連商品はこれとジュウレンジャーRPG(判定にじゃんけんを使う)、ガイドブックくらいしか出しておらず、業界の「お約束」に縛られていなかったのかもしれない。
TORG
厳密にはこのゲームは定義から外れるかもしれないが、TORGの有名なプレイグループ「ヘリオンコート」のメンバーが後述のゲームをデザインしたことを考えると、与えた影響は少なくないだろうということで挙げさせてもらう。

- 作者: ウエストエンドゲームズ,弘司,山北篤
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2018/02/05
- メディア: 大型本
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TORGで「アイルに出かけたコアアース人」をプレイすれば、異世界転生ものに近い遊び方ができる。ただし、いわゆるなろう小説的な無双プレイは無制限にはできない。ファンタジー世界に現代地球の知識を持ち込むこと自体が「リアリティ矛盾」を引き起こすため、ポシビリティパワーと呼ばれるヒーローポイントが続く間しかメタ知識も持ち込めないのだ。
それともう一つ。なろう小説のいわゆる異世界転生ものは、ファンタジー世界の人間にマウンティングするために現代の知識を使っているものが多いが、TORGの世界には「サイバー教皇領」や「ニッポンテック」といった現代より技術の進んだ世界も存在するため、逆に現代の知識を「古臭くて時代遅れ」と切って捨てられる可能性も同等に存在する。
アルシャード「フライハイ」

- 作者: 井上純弌,ファーイーストアミューズメントリサーチ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2002/07
- メディア: 単行本
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転生でこそないが、異世界もので古いものといえばこれだろう。初代アルシャード(上で紹介されているのは続編)のサプリメントである。発売は2005年。まだなろう小説は影も形もない頃だが、前書きを読む限り、日本のファンタジーアニメ(「レイアース」とかか?)を想定して作られたようだ。
万色学園という学校が丸ごと、アルシャードの舞台となる「ミッドガルド」という異世界に飛ばされてしまうというのがテーマである。しかし、これも本当に厳密にいうと、現代地球ではなく地球によく似た「ブルースフィア」という世界からミッドガルドに飛ばされる、という設定である。後に「アルシャードガイア」で明かされた設定を見る限り、ブルースフィアには「魔法」や「奈落」という現代地球にない要素があるので、当てはまるかどうかは微妙かもしれない。
カオスフレア
そして、上でも紹介されているカオスフレアである。初版が出た頃には、なろう小説はまだ影も形もない。よって、現代地球の人間がメタ知識を使って活躍、というシチュエーションはない。むしろ、その部分はTORGをリスペクトしており、現代地球出身者(フォーリナー)はフレア(TORGでいうポシビリティ)が豊富であり、敵である「ダスクフレア」と戦うためにその力が必須であるという設定になっている。
しかし、前にも書いたように構図が逆転しているため、TORGの地球(コアアース)人が、自衛のために止むを得ず戦うのと異なり、フォーリナーは「ダスクフレアと戦うため、ファンタジー世界から召喚された」ことになっていることから、今に至る異世界召喚・転生もののテンプレートにかなり近づける作品である。
ただ、この世界もTORGと同様、グレズやネフィリムなど現代地球を上回るテクノロジーが存在するため、地球程度の技術でドヤ顔をしようとすると鼻で笑われるかもしれない。
これ以降は、リンク先の紹介と被るため省略する。
冒頭に述べるべきだったが、ここで補足する。本来「異世界転生」あるいは「異世界召喚」という言葉そのものには、どちらか片方が現代地球であるべき必然性はない。我々から見て「異世界」から「異世界」への召喚や転生という話であれば、TRPGにも昔から存在する。例えば、ロードス島戦記のディードリットは「妖精界」という異世界から「フォーセリア」という異世界への稀人である。D&Dのエラドリンも同様。ファンタズム・アドベンチャーのタフィボーゼなども「異世界」(あるいは「異星」)からやってきた存在である。これらを挙げていくとキリがないので、説明からは省かせてもらった次第である。
今回は特に私の記憶に拠って書いているので、失念している作品等があればご容赦願いたい。