バクシンバクシンバクシン、テイオーテイオーテイオー……


 ヤバい、この歌が脳裏から離れなくなってる。

ファンタジーTRPGの食事事情(6)


 色々書いてきたが、ここで「例外」となるゲームを挙げよう。アリアンロッドだ。特に「エリンディル東方ガイド」に基づく東方エリアにおいては「食事」を特色とする「チューシ」と呼ばれるクラスが存在するため、食事が「データ的に意味のある存在」となっている。
 元々、東方ガイドが未適用の環境にあっても、アリアンロッドは敵が食料をドロップする、しかもその食料を食べるとデータ的に意味がある(回復アイテム扱い)ゲームであり、逆に回復アイテムとしての効果を求めないのであれば、ルール的には食事する必要がないゲームである。これはアリアンロッドが「MMORPG」をモチーフにするゲームだからだ。MMORPGにおいては、食料を食べないと飢餓状態になるというより、食料を食べるとボーナス効果がつく、というゲームの方が多いと思われる。これを踏襲しているのだ。
 この辺りがあるせいか、驚いたことにアリアンロッド・リプレイ・レジェンドにおいては、東方が舞台でないにも関わらず「焼肉パーティ」をしているシーンがあり、しかも口絵のイラストでは「箸」を使って食事をしているのである。これは恐らく、エリンディルでは西方と東方で交流があるからなのだろう。

 食事がルール上の効果を持つ、という特色のあるせいか、東方を舞台にしたアリアンロッド・リプレイ・ブレイドシリーズでは食事シーンどころか「食」そのものをテーマにしたエピソードすら存在する。これまで挙げてきたファンタジーTRPGとはちょっと異質な存在である。どうしても「食事」をテーマにセッションをやりたいなら、ある意味一番向いているゲームかもしれない。



 同じFEARのファンタジーTRPGでありながら、アリアンロッドの対極に位置するといえるのがアルシャードだ。こちらはなんと、ルールブックに食料の存在すら書かれていない。アルシャードはPCのみならず一般住民の衣類や住居のビジュアルイメージまで存在するゲームなので、衣食住のうち食にだけ全く触れていないのは少々違和感がある。やはり、論議を呼ぶ可能性のある題材について、意図的にこうしたのだ、と考える方が自然だろう。
 言い方を変えれば「すべてGMにお任せする。好きにしてよい」ということだ。何しろ、ファンタジーでありながら多国籍企業まで存在するゲームだ。我々の知るどんな食事が登場しても不自然ではない。

 また、ブレイドオブアルカナのハイデルランドにおける食事については、サプリメント・ロードオブグローリーに書かれているというのは前にも書いたとおりである。