懐かしい……


 有志が作ったパッチを当てたりしてやってたな……。
 これ、当時はどのキャラがどの格闘ゲームの誰のパロディかとか、結構はっきり言えたんだけどね。千鶴が月華の守矢、楓がジョジョの承太郎、瑞樹はあすかの環、沙織があすかの竜子……同ゲームの飛鳥をモチーフにしてたのが、あかりだったか初音だったか……。
 しかし、起動までに大分苦労したってことは、やっぱり普通にWindows10で起動することはできないのか。

結局買ってしまった


 何だかんだ文句を言いながらも買ってしまった。我ながら「これを逃したらもう入手できない」という言葉に弱い……。


 という訳で、これに関する今日以降のエントリの方針について改めて。
 「火吹き山の魔法使い」「バルサスの要塞」「盗賊都市」については、初邦訳でないこと、ファンティングファンタジーレジェンズなどでゲーム化もされていることから、全パラグラフの内容及び最終パラグラフ以降の内容について、特段注意なく触れる可能性があります。
 「火吹き山再び」については初邦訳であること、「モンスター誕生」は再邦訳ではありますが、知名度が低く今回初見という読者の方もいると思われますので、しばらくの間、ゲームシステム、前書き、第1パラグラフ以外の内容には言及しないこととします。

モンスター誕生

 以上を踏まえた上で──今回初邦訳となる「火吹き山再び」ももちろん気になっていたものの、同じくらい気になっていたのが「モンスター誕生」だ。
 奇妙なことを言っていると思われるかもしれないけれど、以前から私は「モンスター誕生」の内容を、ある程度知っていた。雑誌の紹介記事で、というレベルではなく、個々のシーンについて結構強い印象が残っている。しかし、実家で蔵書を整理した時には、モンスター誕生は出てこなかった。盗賊都市同様、捨ててしまったのだろうかともやもやした気分だったが、今回読み直して改めて思い出した。
 当時、私は店頭で「モンスター誕生」を買うかどうかかなり長時間迷った挙句、買わなかったことを。
 呆れられる前に付け加えておくと、その理由は「モンスター誕生」がシリーズ作品としてかなり変則的な作りになっていたからである。今回収録されている5冊のうち、火吹き山とバルサスの「背景」は2ページ、火吹き山再びは4ページ、2番目に長い盗賊都市ですら7ページなのに対して、モンスター誕生の背景は16ページもある。
 しかも、他の4冊の背景は基本的に「旅人(等)である主人公がそこに至るまでの背景」で、当然主人公(=読者)自身が知っている情報だが、モンスター誕生の主人公は開始時は「記憶喪失」であって、背景に書かれている情報は知り得ない立場にある。前書きに書かれていても、その知識を使って選択肢を選んではいけないわけだ。この辺りが、他のファイティングファンタジーシリーズに親しんでいた身としては「邪道」に見えたので、当時金欠だった私は「好みではない」と思って買うに至らなかったのだ。印象に残っていたのは、迷っている間ページをめくってみていたせいだろう。買って遊んでいれば当然記憶に残るはずのストーリーは、今回初見といっていい新鮮さで読めた。
 しかしよく考えてみれば、あの時もうちょっと他の物を我慢してこれを買っていれば、今回大枚をはたく必要もなかった──いや、結局「火吹き山再び」のために買っただろうから、むしろ得をしたのだろうか。

火吹き山再び

 ネタバレしないと決めたので、こちらについて語ることはあまりないのだけれど……「今回、悪魔の3人がテーマなら、何故ザゴールにもザラダンにもバルサスにも関係ない「盗賊都市」がラインナップに入っているのだろう、人気作だからか?」と思っていたら、火吹き山再びの第1パラグラフを読んで謎が解けた。ヤズトロモに助けを求めに行くストーリーだったからだ。確かにこれだと、盗賊都市がないと話が繋がらない。追記:これは私の勘違い。盗賊都市にいるのはヤズトロモではなくニカデマスなので、第1パラグラフを読むだけでは謎は解けない。
 あと、付録の解説本で安田氏が「興味ぶかいのは、作品内での時間経過が10年経っており、実際に第1冊目とこの50冊目が発表された間の10年間とぴったり一致することだ。つまり、おそらく1冊目を遊んだプレイヤーは10年間を現実に感じながら、この過去の迷宮を進んでいく……」とかエモっぽく書いてたけど、これは30年以上待たされていた日本語版プレイヤー向けのジョークなんだろうか(笑)。