豪鬼やカラテに勝てなかったっていうのもあるんだけど、家庭用を買った当時はまだアテナとレッドアリーマーの明確な出現条件がはっきりしてなかったのと、鉄拳のナンシーと同じでコンティニュー不可の仕様だったから、ほとんど戦った記憶がない。
本物なのか?
メルカリじゃなくて中古屋がこの値段を付けたってことは、ラベルだけで本物だと判断できたってことだよな。なんか、思いっきりTDKとかいう文字が見える上に、写真の左右でメーカーも違うけど、当時の同人ゲームならこんなものか……。
コロコロ少年の思い出(33)・ドラゴンの秘密
昨日の続きである。
その記事は、正式に日本語版に翻訳されたものではなく、有志が翻訳した抄訳版だった。ドラゴンの生態に関する記事である。
CD&Dでは、最初のルールセットであるベーシックルールセットに、6種類のドラゴンのデータが掲載されている。しかし、CD&Dの成長曲線は非常に鋭角で、PCが育っていくと、ゲームを代表するモンスターであるはずのドラゴンが雑魚になってしまうという問題があった。そのため、コンパニオンルールセットで新たにラージサイズ、ヒュージサイズのドラゴンが追加され、ベーシックルールセットのドラゴンはスモールサイズだった、という設定になった。ただ、ルールブックの記載では、スモール、ラージ、ヒュージサイズのドラゴンの関係性については、あまりはっきり書かれていなかった。
当該記事は、そこを深掘りした記事だった。
概略をいうと、ドラゴンはスモールからラージ、ヒュージへと成長していく。この時「昇華の儀式」なるものを行う必要があり、その際に莫大な財宝やマジックアイテムなどの準備を必要とする。だからドラゴンは財宝を集めるのだ……というものだ。
そして、CD&Dの世界の宇宙の運行と密接に関連のあるドラゴンの存在は、周囲に大きな影響を与える。ローフルドラゴンが昇華する時、そこは聖地になり、カオティックドラゴンが昇華する時、そこは邪悪なクリーチャーの巣窟となる。
当時、キャンペーンにブルードラゴンを登場させて調子に乗っていた私は、この設定を取り込むことにした。つまり、ローフルの宗教王国なのに邪悪なモンスターが跋扈しているのは、人間の勢力地図とは関係なく、カオティックドラゴンが何頭も昇華した場所だから、ということにしたのだ。ザナサーと同様「人間に敵対的な非人間型種族が、人間の生活に大きな影響を与えている」構図である。
さらに、アンバー家の館にゴールドドラゴンが出てきたのを思い出し、この設定も拾うことにした。ローフルの王国は、カオティックドラゴンとその眷属の存在に困り果てており、積極的に狩り立てている。ゴールドドラゴンはローフルであるが、王国の民にはカオティックドラゴンとの区別ができないため、棲み処を追われて逃げてきた、と。
ただ、やはり同時期に有名な作品だった「ドラゴンランス」と被るのも避けるため、カオティックドラゴンと邪悪な人間が手を組むという構図はなしにした。また、ローフルドラゴンとローフルな人間も無関係、それぞれの勢力図を別個に存在させたのである。
ところが──これはプレイヤーには不評だった。理由は非常に分かりやすく「ドラゴンの勢力争いには感情移入できない」というもっともなものだ。双方が別個に存在するため、例えば王国の勢力争いにもドラゴンは介入してこないし、逆も同じ。となると、災害を相手にしているようなもので「邪悪で排除しなければならない存在」だが、そこには駆け引きもドラマも存在しない。
後年、私のキャンペーンにおいては敵も味方も人間というパターンが増えたのは、このためだ。
そういう意味では、まさに人間社会に溶け込みながら異質な存在として活動する「ザナサー」の存在は、さすがフォーゴトンレルムの設定らしく練り込まれている、と感じた次第である。