1年ぶりか……


 ただ、ここで筆が鈍るのも分かるというか、ここから先しばらくは、宗茂にとっていいことが全然起こらないからな……。同じ作者が書いてた今川とはちょうど反対か。

出るかでないか半々かな……

gigazine.net


 しかし、箱向けのゲームといいこれといい、指輪物語はライセンス供与しまくってるな……。

天候要素というか……

kanmsu.com


 ゲーム上の効果のある「天候」じゃなくて、鎮守府執務室の窓から見える光景が時間経過だけじゃなく天候でも変化するといいな、とは思う。まぁ、家具は季節感のあるものが揃ってるし、それをいったらかんぱにの執務室の窓とか時間ですら変化しないんで、あっちはせめて時間経過で変化して欲しいんだけど(笑)。

コロコロ少年の思い出(23)・「ヴィランが欲しい(前編)」

 今回もクラシック・ダンジョンズアンドドラゴンズの話である。



 ダンジョンをくぐり抜け、ワイルダネスアドベンチャーに乗り出し、ドラゴンをも打ち倒すようになったキャンペーンで、DMとして一番欲しいと思ったもの。それは今でいうヴィラン(悪役)、宿敵の存在だった。

 最初のプレイグループでは、基本的に登場した敵は全てそのセッション中に打ち倒され、「雪辱を期して再戦を挑む」などという言葉とはまるで縁がなかった。それはそれで一つのプレイスタイルであるとはいえるが、しかしキャンペーンを謳う以上、それだけでは少々寂しい。
 では、キャンペーンの宿敵として相応しいのはどのような存在か。まず、人間並み以上の知性が欲しい。「白鯨」のような例外的な作品もないわけではないが、相手と意志疎通ができて初めて宿敵足り得るのだ(もちろん、モンハンが生まれるよりずっとずっと前の話である)。
 さらに、PCたちが脅威を感じる存在でなければならない。取るに足らない相手が宿敵では、プレイヤーも納得しづらいだろう。
 また、「人間」は避けたかった。これは、今のファンタジーRPGを知る人にはなかなか共感しづらいかもしれない。私自身も、今となっては人間の悪役を登場させることの方が多い。
 なぜ「人間」を避けたかったか。それは当時、プレイグループ内で「敵として登場する人間」を倒すことに対する抵抗が強かったからである。これにはCD&Dとキャンペーンの背景を説明する必要がある。

 現代のファンタジーRPGにおいては、主人公たる冒険者たちは「冒険者ギルド」に所属していたり、ソードワールドで言えば「冒険者の宿」の信頼が厚かったり、物語によっては国家などの組織がバックボーンについていることも珍しくない。
 しかし、CD&Dにおける「冒険者」には後ろ盾がない。冒険者たちが互助組織を作っているなどという設定はルールブックに影も形もないし、パトロンが国家や組織でないことなどざらだ。そもそもパトロンがいないこともある。
 そんな冒険者の敵として「人間」を出すとどうなるか。「敵」と「自分たち」には、本質的にどんな違いがあるのか、という疑問が生じるのである。PCがローフルで敵の性格がカオティックと決まっているとか、そういう違いも存在しない。ルールブックに載っている「モンスター」としての「人間」は、反対側から見た「冒険者」と大差ないのだ。
 まして、このプレイグループのキャンペーンにおけるPCは、最初の国家を追われ(王家の宝を紛失したという王室のスキャンダルを握っていたため)、船を奪って無頼者の如く荒海へと漕ぎ出し、既存国家の領土を削り取って自分の領地を打ち立てようかという連中である。ルールブックの「バンデット」や「パイレーツ」と何が違うというのか。──そんな風にプレイヤーたち自身は思っていた、らしい。
 そんな彼らにとって「敵が人間以外の存在である」というのは、敵を倒すのに必要な大義名分だった。「人間の生活圏を脅かす存在だからこそ、倒すのだ」という目的が、キャンペーンの大目標だったと言ってもいい。*1

 閑話休題。「人間」以外で知性が高く、プレイヤーが脅威を感じる、それなりに強力なモンスター。これをモンスターの一覧から探し出すのはなかなか骨が折れた。これには、既存のリプレイが自分に与えた影響も大きいと私は思っている。
 当時のリプレイには、とにかく「魅力的な敵対的ヒューマノイド」がまるで出てこなかったのだ。名前のついているゴブリンやダークエルフですらほとんど登場しない。「アシュラム」も「剣の牙の公爵」も「怪盗ナイトウィンド」も「混沌魔術師」も、誰も彼も皆人間である。ルーンクエストのリプレイに出てくるゾラーク・ゾラーンのトロウルや、ロードス3の「暁の傭兵団」が数少ない例外だろうか?
 ブレイドオブアルカナのゲーマルク黒野さんのゆるゆるD&Dに出てくるトロールやトログロダイトの存在を知った今だったら、小憎らしくてそれなりに手強い、名前持ちで邪悪なヒューマノイドモンスターを出そうという気になるが、当時はとにかくイメージが湧かなかった。

 仕方なく、私が登場させたのが「ヴァンパイア」だった。

*1:ここまで書けば、何故ソードワールドの「デルヴァ砦」が大不評だったのかはお分かりだろうが……。