懐かしい


 最近はもう、ゲーセンでも稼動してる筐体を見かけないんだよな……。あ、この間行ったウェアハウス川崎にはいっぱいあったけども。

かえって苦しくないか……?

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 これを使って覗き穴からスマホを見ている姿が、あんまり「ぐうたら」とか「楽そう」に見えないんだが……。
 むしろ「背中に怪我した」とかの理由で仰向けに寝られない人用の医療器具としての使い方とかの方が実用性ありそう。

そんなこと書いちゃっていいのか

ゲームマスタリーマガジン第9号

ゲームマスタリーマガジン第9号

  • 作者:安田 均
  • 発売日: 2019/10/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
(表示されていませんがゲームマスタリーマガジン第9号です)


 ゴブリナのイラストを佐々木亮さんが描いているのは高く評価できる。


(以下、辛口の感想になりますので嫌な人は引き返してください)











一部の特殊な世界設定を除いて、ゴブリンは「人間の子供程度の腕力と知能」と設定されています。にもかかわらず、弱い者いじめにならない程度の「数による優位」と「適度な邪悪さと狡猾さ」を兼ね備えています。

(本書48ページコラムより)


 いやー、SNEの雑誌でゴブリンの特集と聞いて、誰かがフォーセリアのことを書くかもとは予想してたけど、まさか友○氏とは……。もし書くなら、本来はデザインしたメンバーの誰かが書くべきだったと思う。というのも、この話題は、ロードス島戦記──いや、フォーセリア世界の大きな弱点(あえて「欠陥」とは言わない)に触れることになるからである。


 フォーセリア世界は、敵対的ヒューマノイドフォーセリアでいう「妖魔」)の層が非常に薄いのである。


 前にも書いたことがあるが、フォーセリア世界には「オーク」という敵が存在しない。ソードワールドやロードスで「オーク」というと、それは樫の木(オーク)でできたゴーレムのことを指す。オークといえばかなり有名なモンスターだと思われるので、これはフォーセリア世界特有の事情だと言っていいだろう。
 記事内にもあるが、コボルドはゴブリンより弱いとされる。そしてオークが存在しないため、ゴブリンの「次」に強い妖魔は、ゴブリンの亜種を除くとなんとダークエルフまで序列が飛んでしまう。「オーガやトロールは?」と思うかもしれないが、フォーセリアの分類だとこれらは「巨人」である。巨人と妖魔のどこが違うかといえば「徒党を組むかどうか」だろう。オーガやトロールが同一種だけでフォーセリア世界の一角に生存圏を確立しているという話は目にしたことがなく、集団で敵として登場するシーンも想像しにくい。また、仮にそういう場面があったとしても、ゴブリンをやっと御せる程度になった冒険者にそれをぶつけるのは明らかにオーバーキルだ。
 これに対し、例えばD&Dならゴブリンからトロールまでの間にノールやらトログロダイトやらバグベアやらが存在し、敵対的ヒューマノイドモンスターのバリエーションに富んでいる。アリアンロッドも有名なギルマンのみならず、PCとして使える種族がそれぞれ邪悪化した存在として、フォモールをはじめとする6種族のヒューマノイドモンスターがいるし、タイタン世界の「モンスター辞典」にも「タイタン」にも、リザードマンやらトカゲ人やら山ほどそういったモンスターが掲載されている。

 とはいえ、特定の種別のモンスターが少ないことそのものは、特徴の一つとはいえるが、それをもって「ゲームができない」というほどではない(だから「欠陥」ではない)。ロードスのリプレイやソードワールドの初期リプレイを読めば分かるとおり、フォーセリア世界の「敵」とは、意外なほど「人間ばかり」だ(なぜかサンプルシナリオにはモンスターばかりが出てくるが……)。「そういうゲーム」だと承知の上で遊ぶ分には問題はない。
 問題は、そのゴブリンに対して「人間の子供程度の腕力と知能」とコラムで書いていることの方である。

人間の子供程度の腕力?

 今回、ソードワールド(旧・完全版)、ロードス島コンパニオン、ロードス島戦記RPGのルールブック全てのゴブリンの記述を確認したが、ゴブリンの知能は低いという記述は見られたものの、腕力が子供程度しかないという記述はどこにも見当たらなかった。モンスターコレクション(旧・改訂版)にすら存在しない。むしろ「新米冒険者が油断してはいけない相手」という記述は複数箇所で見られた。
 重箱の隅つつきだって? 私はそうは思わない。なぜなら、このコラムが正しいとすると「フォーセリア冒険者は(こと敵対的ヒューマノイドに限っていえば)ダークエルフと戦えるようになるまで弱い者いじめしかすることがない」となってしまうからだ。
 私の認識は違う。オークがいないフォーセリアでは、ゴブリンは一般的なファンタジーRPGのオークとゴブリンの中庸の位置にある。「普通の人間並み」の相手なのだ。「人間より弱い」存在ではない。
 明確な根拠を挙げよう。ロードス島戦記RPGのルールブック287ページと292ページの「一般市民」と「ゴブリン」のデータを見比べてみてほしい。LPは15で同じ、攻撃力に至ってはゴブリンのほうが上だ。まさかルールブックの「一般市民」が「一般市民の子供」のデータだなどということはあるまい。

 
 ゴブリンが人間の子供並みの相手だというのは、一般的なファンタジーRPGの認識としては必ずしも誤りとは言い切れないかもしれない。しかし、この記事はロードス島戦記RPGのコラム記事である。皮肉にも筆者が冒頭で書いているとおり、オークもリザードマンも出てこないロードス島戦記は「一部の特殊な世界設定」なのだ。したがってフォーセリア特有の事情を考慮しなければ記事として成り立たないのである。


 ……しかし、シナリオの味付けのために「ボスの情報を守って自害するゴブリンを出せ」とか、凄い発想だな……。