師匠inアッサラーム


 ついに(愛海ぱふぱふ娘が)出会ってしまったか……。こんなイベントだったっけ!?(笑)

まさかの参戦

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 この人爆弾で吹っ飛ばして脱がしていいのかよ!? 色々な意味で!?

コロコロ少年の思い出(19)・「ファイアボールとライトニングボルト」

 今回はモンスターの話を離れ、クラシックダンジョンズアンドドラゴンズの呪文の話である。


モルデンカイネンの魔法大百貨 (ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版 サプリメント)

モルデンカイネンの魔法大百貨 (ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版 サプリメント)


 マジックユーザーにとってレベル1の鍵となる呪文がスリープだとすれば、レベル5の鍵となる呪文(呪文レベルは3)がファイアボールとライトニングボルトだろう。この呪文を覚えているかどうかで、パーティの戦闘力は大きく変わってくる。術者のレベル×6という威力も、(選択ルールを除外すれば)同レベルの他の職業では逆立ちしても出せない数字であり、時としてプレイヤー本人ではなくパーティ全体の意思によってこれらの呪文を習得せざるを得なくなる場合もあるのではないだろうか。

 さて、そのファイアボールとライトニングボルトは、共にマジックユーザー用レベル3呪文である。マジックユーザーの呪文習得システム上、最初に2つを自由に選べることは少なく、どちらか片方を選ぶことになるはずだ。仮に両方を「習得」できたとしても、毎朝呪文の書から呪文を記憶する際にどちらかを決めなくてはならない。
 この二つの呪文は、威力はまったく同じで、レベル×6である。ただ、範囲が異なる。ファイアボールは術者から目標に向かって飛び(最大距離約80メートル)、そこから直径12メートルの範囲に爆発を起こし、範囲内の相手に全てダメージを与える。ライトニングボルトは半径約54メートル以内の任意の場所から、約18メートル伸びる電撃の矢を放つ。この直線上にいるものは全てダメージを受ける。この矢は壁に当たると術者のほうに向かって反射し、18メートル飛ぶまで止まらない(単位に全部「約」がついているのは、元は全てフィート表記だからだ)。

 プレイグループ内のマジックユーザーが、この二つの呪文のうち最初にどちらを選ぶかは、パーティの戦術に大きな影響を与える。

 この時代のD&Dに「範囲(任意の相手を選択)」のような便利なものはない。範囲に入れば敵だろうが味方だろうがダメージを与える。このため、相手との距離が6メートル以内まで接近している状態でファイアボールを放つのは危険な行為である。仲間を巻き込む危険があるからだ(実際、初出のロードスリプレイ2でオルソンが死んだ理由は仲間のファイアボール誤爆だったと記憶している)。これに対し、ライトニングボルトであれば仲間を巻き込む心配は少ない(ないとは言わない)。
 ただし、敵の数が多かった場合、ライトニングボルトでは撃ち漏らす危険が高い(敵が一直線に並んでいる状況などほぼないだろう)。ファイアボールであれば、敵が固まっていればほぼ範囲内に巻き込める。もちろん、挟み撃ちなどの状況では使えないが。

 私のプレイグループは、ほとんどが迷わずファイアボールを選んだ。実はこれもパーティ内にエルフが多かったからである。エルフはマジックユーザーと違い、接敵したら抜剣して剣で斬り合うという選択肢がある。よって3レベル呪文を「乱戦になってから」使う状況は少ない。乱戦になる前、距離のある状態から攻撃呪文を敵集団に叩き込み、生き残った相手に切りかかるというのが基本戦術である。この戦術において、ライトニングボルトをあえて選ぶメリットは少ない。
 一方、たった一人のマジックユーザーのみがライトニングボルトを選んだ。これは前と正反対の理由による。前衛(エルフを含む)が敵集団と戦闘になってから呪文を放つ状況が多いため、ファイアボールでは危険だったからだ。

 そしてよく考えれば、恐らくこの選択が「モンスターと対話しない」というパーティ全体の姿勢に繋がっていたと思われる。単純に「戦闘開始前に相手と6メートル以上接近しているとファイアボールが封じられる」ため、これを避けると相手と意思疎通ができないのだ。これもドッペルゲンガーとの戦闘の経験からきた発想だったとすれば、たった1体のモンスターがプレイグループに与えた影響は甚大だったと言えるだろう。