メタルキャンペーンの話とちょっとした後悔

 今、ドラクエウォークではメタルキャンペーンを実施中だ。



 このメタルキャンペーンというのは、前回実施時に書いたとおり、ランダムに発生する特定の場所で、メタルスライム系のモンスター(以下「メタル系」と呼ぶ)が一定数出現するというもの。上手くやると非常に多くの経験値を稼げるイベントである。
 ただ、先日愚痴ったように、メタル系を効率よく狩るというのは、始めたばかりのプレイヤーにはなかなかハードルが高い。

 このゲームのメタル系の特徴は、いわゆるドラクエ系のゲームと変わらない。防御力が高くて、会心の一撃を除くほとんどの攻撃が1ダメージしか通らず、呪文が効かない。回避が高く、よく逃げる。ただ、その対処法はこのゲーム独自といっていいだろう。DQXなら爆裂拳を覚えて連打するだけだが、ドラクエウォークではそうはいかない。ソシャゲとして当然の帰結か、このゲームにはメタル系に特別に有効な装備が存在する。
 例えばドラゴンの杖。ドラゴラムを唱えられるようになる装備だ。ドラゴラムは攻撃呪文だから、普通に考えるとメタル系には効かないように感じるが、恐らくメタルスライムに有効だった過去作へのオマージュだろう、メタル系への特攻が存在する。



 ドラゴンに変身し、敵にブレスを吐いた後、敵の頭上に着地して踏みつける二段技になっている。ブレス自体はメタル系には無効だが、最後の踏み付けがかなりのダメージを与える。
 この他にも、今実施されているガチャの百獣の暗黒鞭であれば「メタル切り裂き打ち」がメタル系に特攻を持つ。とはいえ、このような能力はすべての武器に備わっているわけではなく、草薙の剣などにはメタル系への有効なスキルがない。むしろ、特攻を持っている武器の方がレアである。
 ここで理想的なのは、通常の敵にもメタル系にも、どちらにも有効なスキルを一つの武器で併用できることだ。何故なら、このゲームでは戦闘中に武器を持ち替えることはできないからだ。普段メタル系は通常のモンスターに混じって出現する。このため、通常の敵とメタル系を処理できるパーティメンバーを別個に用意するのがセオリーとなる。しかし、メタル系の出現頻度からいって、メタル系には有効だが通常の敵には弱いという武器を装備しっぱなしにしているのはロスが大きい。威力の高い武器をあえて装備しないことになるからだ。
 メタスラの剣などメタル系だけに有効な武器と違い、通常の敵にもメタル系の敵にも強い。それがドラゴンの杖や百獣の暗黒鞭の有用性だと私は思っている。


 ただ、ここに例外的な手段が一つある。先日ジパングイベントで入手可能だった「ボストロール」のモンスターの心である。ボストロールのSランクのモンスターの心には、使っている武器に関係なく魔神斬りが撃てるようになるという特徴がある。魔神斬りは、外れる確率も大きいが、当たれば必ず会心の一撃を放てるという特技である。杖を装備しているのにどこからともなく斧を取り出して魔神斬りを放つのはなかなかにシュールな光景だが、どの武器を使っていてもいいというのは有用な特性だ。
 しかし、私はこの事実を最近まで知らなかったため、ボストロールのSランクの心を一つしか取らなかった。これに気づいていたら、期間中ギリギリまで粘ってSランクを狙ったのだが……無念。