実在するノーマッド


 たまたまお勧めに出てきたこの動画を観た時、真っ先に思い出したのは2077のノーマッドだった。



 2077のノーマッドが、実在するアメリカのこういった人々をモデルにしてるんじゃないか、と思われるかもしれないが、映画で話題になったノマドランド、その原作となったノマド: 漂流する高齢労働者たち、いずれも2000年以降に起きたことを描いている。
 これに対し、サイバーパンク2077の原作、サイバーパンク2020は1988年に発売されており、その時点で既にキャラクタークラスにノーマッドが存在する。その頃既にこういった生き方をしている人たちがいたかどうかまで寡聞にして知らないが、話題になり始めたのは最近だろう。そういう意味では、時代の流れを先取りした、先駆的な作品だったと言えなくもない。
 ロッカーボーイも、ソロも、コーポも、コップも、メディテクも、テッキーも、ネットランナーも、ノーマッドも、フィクサーも、メディアも存在する。そうなると……2020にあって現代に実在しないクラスは、もはや存在しないのかもしれない。
 もっとも、世界がサイバーパンク2020に追いつくことはできても、トーキョーN◎VAに追いつくにはまだ時間がかかるだろう。ハイランダー(軌道人)やアラシ(ウォーカー乗り)がスタイル(生き方)として確立するまでには、まだまだ乗り越えなければならないハードルが多そうだ。