100回にて大団円


 ゲームる? ゲームる! が最終回か……。
 前番組のレバガチャダイパンが2020年の4月から2022年の4月まで、2年間で67回。後番組のゲームる? ゲームる! が2022年5月から2024年の6月までで100回。期間がほぼ同じで、回数は約1.5倍だ。レバガチャが終わった時、MCの2人が散々大変と言っていたものを、これだけの回数続けたわけだから、レギュラーの人たちは頑張ったな、と思う。
 ただ、これは前にも書いたけど、やっぱりレバガチャのMC2人ゲスト2人という構成が非常に良かった。これがレギュラー3人にゲスト1人になると、レギュラー3人のわちゃわちゃがゲストを食ってしまっている場面があったように思う。レバガチャの時には、割とゲスト同士のやり取りも面白かったので、それがなかったのもちょっと残念だ。
 とはいえ、前は2人で負担だったのが、今回3人になって負担が減ったからこれだけできたんだとすれば、3人にして良かった面もあったのかもしれない。
 あと、レバガチャを見ていた頃には私はにじさんじにそれほど詳しくなかったので、ゲストに出てきたライバーをこの番組の自己紹介で知る、という意味合いも強かったが、さすがにゲームる? ゲームる! が始まる頃には一通り知っていたので、個人的にそういった視点を持っていなかったというのもあるかもしれない。

 いずれにしても、2年間お疲れ様でした。これから見逃している回を追いかけようと思います。

それは無限の泉ではなく、有限の鉱脈


 「ファミコンスーパーファミコンのゲームも、コレクターたちが死蔵することによって、いつか市場に出回る機会は減っていく。しかし、いずれその後のハードウェアであるプレイステーションNINTENDO64のゲームがレトロゲームになるのだから、レトロゲームの供給は続き、資源は尽きないはずだ」と、以前は私もそう思っていたが、今は考え方が変わった。
 その理由が、一時期のソニーの高性能ハードウェア至上主義と、ソーシャルゲームの勃興を目の当たりにしたことである。コンシューマーゲーム機の性能が高性能になるにつれて、ゲーム制作に対する資金面、人員面のハードルはどんどん高くなり、結果的に1つのハードウェアで、同じ期間に市場に出るソフトウェアの数は減っていった。よって、需要はあるのに、供給は減り続ける。
 これによって、高性能ハードウェアにソフトウェアを供給できないメーカーは、新たにできたソーシャルゲームというジャンルに次々と参入することになっていった。しかし、ソーシャルゲームはサーバーが止まってしまえば後からプレイすることは不可能である。つまり、ゲームを一つの文化と考えた場合、それは後世から見ると「何もない」のと同じである。
 例えばレトロゲーセンで、20年前30年前のゲームをプレイしている人たちもいるが、今から20年後30年後、あるいは10年後に20年前のソーシャルゲームをプレイすることは不可能だ。それらについて語ることも不可能に近い。もちろん、リアルタイムでは低評価だったゲームが後で再評価されるなどということもあり得ない。
 インディーズゲームの活性化によって、ゲームプレイにオンラインが必須という状況は変わりつつあるが、それもパッケージで発売されることがなければ、後世プレイする手段がないという意味では同じである。
 
 繰り返すが、現状のゲーム業界の状況からレトロゲーム市場というものを考えると、それは「新しくゲームが作られることによって無限に水が湧き出す泉」ではなくて「今あるものが尽きたら先細る有限の鉱脈」なのだ。
 その意味で、レトロゲームショップの店員という立場にある人が「このブームはいつか終わる」というのも、それなりに説得力がある。実際にどうなるかはその時代が来てみないとわからないが、ブームが終わるとは人気がなくなるという意味ではなく、今市場に出回っているゲームがコレクターの間で一通り出回った後、レトロゲームショップの店頭には、もはや並ぶ商品がない、という意味なのではないかと、私は危惧している。