もう一つのドルアーガの塔

 今までにも幾度か書いたが、ナムコの「ドルアーガの塔」と「ワルキューレの伝説」は、私にとっては特別な思い入れのある作品だ。ドルアーガのIPはその後色々な作品で使われたが、ゴンゾロッソのオンラインゲームやアニメに違和感を覚える身からしてみると、ドルアーガシリーズの最後の後継作品はこの作品という印象がある。*1
 

http://www.druaga-online.jp/top.html


 ゲームセンターで幾度となくチャレンジしたものの、難易度は決して低いとは言えず、また反復プレイを強いられるシステムもあり、結局最後まで到達することはできなかった。 公式ページにもあるとおり2009年にその稼動は終わっており、家庭用に移植されることもなかった。
 いつか何かの形で家庭用に移植を……という淡い希望はもうほとんど捨てているが、心残りが二つあった。
 一つは、ヤング・カイのストーリーである。公式ストーリーのオープニングはWikipediaにあるとおりだ。

実は彼女は「この世界の過去から来たカイ」ではなく「平行世界から召喚されたカイ」である。魔軍の参謀、ゲイトが持つ「時の杖(ワンド・オブ・タイム)」の死の運命にあるものを召喚する力によって召喚された。ウィスプによって殺される間際にこの世界に召喚されたため、元の世界に戻ったら自分が死ぬことを知らない。


 これがどうしても気にかかっていた。私のヤング・カイの力量ではとてもエンディングまでは辿りつけなかったし、上記のような状況では、今後ゲーム筐体にめぐり合える可能性はほぼゼロだろう。
 「ヤング・カイの物語は、ウィスプに焼かれて最期を遂げて終わるバッドエンドなのか?」ゲームカードはなんとなく捨てられずにいるものの、真相を知ることができる日はもう来ないだろうと半ば諦めていた。(以下ネタバレ注意)













 ところが、先日別の動画を探していてひょんなことからこの動画にたどり着いた。



 まさかこんな動画が存在したとは。「異世界に飛ばされたカイが、その世界の冒険で経験を積み、そこで身につけた魔法で元いた世界の運命を乗り越えることができた」というのは、説得力と達成感のあるストーリーだと思う。そして、その世界で受けた恩を返すため、今度は自分の意思で、またその異世界へと赴く……。*2



 このストーリーラインだと「“カイの冒険”ではあれだけ非力だったカイが“イシターの復活”ではなぜあんなに強大な魔法を身につけていたのか」という理由にも説明がついたりする。


 もしこの動画が存在しなかったら、多分私がヤング・カイのその後の運命を知る機会はなかったことだろう。オンラインゲームだけではなく、今は起動するハードすら販売されていないレトロゲームでも事情は似たようなものだ。こういう出会いがあるから、ゲーム動画巡りはやめられない。
 もう一つの心残りについてはまた明日。

*1:ワルキューレについてはこの作品ではゲストっぽい扱いで、アヌ神の下にいたりイシターが助言に出てきたりと原作完全無視状態なのでアレだが……。

*2:なお、この5−1の展開は1−1のストーリーをなぞっている。