斬紅郎無双剣とアークシステムワークス

 先日の日記で「100円投入するのに納得いかない対戦があったのは斬紅郎以来」と書いたので、久しぶりにそのあたりの話など。

 サムライスピリッツ斬紅郎無双剣は当時人気の高かったサムライスピリッツの三作目で、期待も大きかった分、発売後の評価が真っ二つに割れた作品だ。使用キャラが減ったとか世界観が大きく変わったとかいろいろあると思うが、賛否分かれた最大の理由は「ほとんどのキャラに存在する超絶コンボ」だと思う。
 背後から攻撃されるとのけぞりが長くなる、というシステムだったため、後ろ突き飛ばしからほとんど全キャラで即死永久コンボが入ってしまう。私でも入れられるくらいなので、かなり難易度は低い。

 例を挙げると

牙神幻十郎(修羅羅刹両方):後ろ突き飛ばし→桜華斬もしくは裏桜華・菖蒲→少し歩いて立ち中斬り→桜華斬もしくは裏桜華・菖蒲→(以下略)

ナコルル(修羅のみ):後ろ突き飛ばし→シチカプ・エトゥ→少し歩いて立ち中斬り→シチカプ・エトゥ→少し歩いて立ち中斬り→(以下略)

リムルル(修羅羅刹両方):後ろ突き飛ばしもしくはカムイ・シトゥキで相手の後ろへ→少し歩いて立ち中斬り→コンル・メム→少し歩いて立ち中斬り→(以下略)

 など。なかでも酷いのはリムルルで、対空技のカムイ・シトゥキが当たると無限コンボ確定という有様だった。
 サムライスピリッツは旧作の時代から「牙神の立ち大斬りがカウンターヒットしたら7割」とか一撃必殺の雰囲気を醸し出していたものの、このゲームの場合コンボに持ち込める状況の多さから対戦が一部の上級者を除いてまともに成り立たないことが多く、廃れてしまった印象が強い(たいかんwだけど…)。当時のゲームセンターでも対戦台を蹴飛ばして席を立つ姿を幾度もみた。
 しかし、今に至るも斬紅朗無双剣を高く評価している人もいる。「双方がワンチャンスで即死に持っていけるのだからイーブンだし、緊張感があっていい」という、いわば「とんがってるのならとんがったところでバランス取ればいいじゃない」という肯定的な意見だ。
 
 で、これが行きつくところまで行きついたのがアークシステムワークス格闘ゲーム、特に「北斗の拳」と「戦国BASARAX」の2タイトルだ。

北斗の拳」がどんなゲームかは、ニコニコ大百科のジョインジョイントキィという項目を読むとその凄さの一端が垣間見える。

http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%AD%E3%82%A3

ジョインジョイントキィ
 2005年冬に稼動した2D対戦格闘ゲーム北斗の拳」でよくある光景のこと。
 圧倒的な強さを誇るキャラクター「トキ」を選択することをさす。

 使用キャラクター選択画面ではレバーを上下に動かしてキャラクターを選択するのだが、その時の効果音が「ジョイン」、キャラクター決定時にはキャラクター名が外国人っぽい発音で呼ばれる。トキを選択する場合1P側だとレバーを2回動かす為「ジョインジョイン」、決定時に「トキィ」。

 ちなみに半角カタカナで表記されるのが一般的。

 稼動初期は研究が進んでいないため、小足の出が遅い・掴み投げがない・攻撃系の必殺技が2つしかない(残りは当身や移動技)とわかりやすい強みが見えないトキは弱キャラ、そうでなくとも癖の強い玄人キャラ扱いされていた。しかし研究が進むにつれ、立ち回り、火力、星取り能力の安定性においてトップクラスの性能を誇ることが分かり、わずか数週間でゲームバランスの崩壊、及びプレイヤー数激減の原因となった凶キャラへと変貌した。

 相手の頭上や背後に瞬時に移動できる「北斗無想流舞」、発生が早いうえにリーチも長い通常技(先述の小足は唯一の例外)、カウンターで星3つを奪い取る「刹活孔」、そして画面端まで届く即死ビーム「北斗有情破顔拳」、そしてこれらの技を十全に活用することで幾通りもの即死コンボを相手にぶち込むことができるなど、その性能は何もかもが間違っているとしか思えない圧倒的な世紀末ぶりであり、その強さ故に「相手がトキを選んだ時点で負け」という意味から、この言葉が生み出された。(後略)


 北斗のコンボの凄さは、このアイドルマスターとのコラボレーション動画を見ればお分かりいただけると思う。


 さらに、これを突き詰めたのが「戦国BASARAX」である。これまたニコニコ大百科の編集が秀逸なのでぜひご一読いただきたい。

http://dic.nicovideo.jp/a/%E6%88%A6%E5%9B%BDbasarax%28%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%29

毛利元就(援軍:ヤリマシタゾォー!)
 「トキがかわいく見える」「初代ガイルに並べる」「何故使用可能キャラなのかわからない」
 とまで言われる性能を持つ別ゲーキャラ。戦国BASARAXで唯一人、神の領域に至った武将。

 援軍レベル上昇がダントツに速く、高性能な上に連続で7回近く呼べる援軍が最大の武器。
 更に自分の援軍を殴って飛び道具して攻めを継続したあげく、ゲージ回収までしてしまう。
 同キャラ戦ではお互いの援軍が画面中入り乱れ、かなりカオス。「俺のじゃなかった」など日常茶飯事。

 この援軍を絡めた立ち回り、暴れ、コンボともに圧倒的な強さで、日輪の加護とか言うレベルではない。(中略)

 現状「1ラウンド目に援軍が来る前に殺せる可能性」があるキャラで、やっと「ワンチャンある」程度で、
 「今後他キャラがどれだけ伸びても毛利一強は揺るがない」「全キャラに7:3付ける」とまで言われている。
 これだけの強さを発揮していながら、「まだ詰める箇所が山程ある」「研究が進んでいない」と言われており、
 仮に毛利と肩を並べるキャラが現れたとしても、研究されれば再度突き放す可能性を残している。
 とりあえず「オーモーイーガー」を聞きたい人は毛利戦を見るといいだろう。ほぼ確実に、嫌でも見れる。


本多忠勝(援軍:徳川家康)
 稼動当初からしばらくは弱キャラ扱いされ「戦国最強(笑)」と言われていたが、研究が進むにつれて上位キャラとなった。(中略)

 とは言えやっぱり、
 永パ中に家康が攫われ「タダカーツ!」と悲鳴を上げる様は、戦国BASARAX屈指の名場面の一つである。
 特に宇宙旅行を決められた時は、援軍カウンターしても画面外に家康が届かず、そのうち家康が攫われてしまう。
 「タスケテクレー!タダカーツ!」と助けを求められているが、助けて欲しいのは間違いなくこっちだ。
 余談だがロケテから改善は見られるものの、フリーズ、バグ、処理落ちとは相変わらず仲良しである。


 BASARAXのお勧め動画はこちらである。

 忠勝の姿に時の涙を見ること請け合いだ。


 この2タイトルに比べれば、同じアークシステムのゲームとはいえ、コンティニュアムシフトはまだ普通の格闘ゲームに近いバランスになっている…のだが…うーむ…。