日本ファルコムがPSP「那由多の軌跡(ナユタノキセキ)」を電撃発表。
些細なことなんだけれども……ファルコムは「空の軌跡」からこの新作に続くシリーズを「軌跡シリーズ」って呼ぶつもりなんだろうか?
いや、商売がうまいというかなんというか……ウィキペディアで調べてもわかることだけれど、元々最初は「空の軌跡」シリーズ自体が「英雄伝説シリーズ」の一作品という位置づけだったはずなのだが……今度の新作は英雄伝説シリーズとしてのナンバーは振られていないようだ。
実は、英雄伝説シリーズ自体ちょっと変わった展開になっている。実質英雄伝説シリーズとして単独の作品になっているのは1と2(セリオス王子とその息子が主人公の2作)だけで、3〜5は最初「英雄伝説3〜5」とナンバリングが振られたものの、その後「ガガーブトリロジー」という別のシリーズ名が当てられている。空の軌跡1は「英雄伝説6」に相当する作品である。
このことまでは知っている人は多いと思うが、さらにややこしい年寄りの繰言を付け加えると、そもそも英雄伝説1は「ドラゴンスレイヤー5」なのである。このことは、英雄伝説1のタイトルエンブレムにはっきりと「ドラゴンスレイヤー」と描かれているのでわかる(シリーズの6作目に当たる)*1。
つまり、今度の新作「那由他の軌跡」がもし完全新作でありながら軌跡シリーズの一作品であるとするなら、英雄伝説シリーズに連なる作品でもあり、またドラゴンスレイヤーシリーズにも繋がる作品であるという、非常にややこしいことになるのである。
なぜこういうことになるのかといえば、ストーリーが完全に独立した新作であったとしてもシリーズナンバーを振ってあったほうがユーザーとしては安心感があって買いやすいからだろう(ファイナルファンタジーやドラクエも同じことだ)。とはいえ一つの新作が3つのシリーズにかぶる作品であるなんていう例は、他にあまり聞いたことがない。
ナムコの新作に「ドルアーガの塔」からのナンバリングがついているようなものだ。ドラクエやFFなどより遥かに昔からある老舗ファルコム特有の現象だといえるだろう。