3の方が好きな理由

世界樹の迷宮IV 伝承の巨神 - 3DS

世界樹の迷宮IV 伝承の巨神 - 3DS

  • 発売日: 2012/07/05
  • メディア: Video Game


 「別のエントリで改めて」といっておいて長い間放っておくと忘れてしまいそうなので、今のうちに書いておこう。
 まずは「世界樹4より3の方が好きな理由」。


 簡単に一言で言うと「4でセカンドPTを編成する理由がなくなってしまったから」。


 3に比べて良くも悪くも「普通」な調整がされているので、ただでさえピーキーなパーティは作りにくくなってると感じるんだけど、私にとって一番大きな違いは「スキル『聞きかじり』がなくなった」こと。
 前に別のエントリでも書いたとおり、私はWIZ系RPGの面白さの一つは「2回目にどれだけ工夫してズルができるか」があると思っている。ファーストPTとセカンドPTを育成するのにかかる手間と時間が同じなら、それは最初からゲームをやり直しているのと同じだ。ファーストPTで苦労した部分をいかに2回目でショートカットできるかというのが工夫のしどころなのだ。
 その意味で、3の「聞きかじり」は他のWIZ系RPGには似たようなものがない面白いスキルで、これがあったおかげでパーティを「対雑魚」「対ボス」「採取」など、様々な目的に分けて編成し直すことができた。これが私が3に感じていた面白さだった。
 ところが、4ではその聞きかじりが消えたため、経験値稼ぎとボスの討伐を別PTで行うことができなくなった。

 「聞きかじり」の有無だけではなく、他にも4でセカンドPTを育成しづらくしている要素がある。前作での工夫が明らかに「やりにくく」修正されているので、意図的なものだと思うのだが……。
 一つは、レア以外でも武具が素材一つごとに一つしか作れなくなったこと。このために、高レベルでまともに使える武具を確保するためには「経験値を稼ぎやすい特定の敵を連続して倒す」のではなく「満遍なくあらゆる敵を倒す」ことを求められる。でないと素材が揃わないからだ。そもそも倒してみないと何の素材を持っているかもわからないのだが。
 加えて、いわゆる消費アイテムにも採取素材だけではなくドロップ素材が必要となるようになったうえ、採取スキルがそれぞれのクラスにバラけさせられたため、採取のためのPTも編成する理由がなくなった。


 つまり、目的別に違うPTを編成するのではなく、一つのPTで雑魚戦闘もボス戦闘も採取も「一通り全部それなりにこなせる」編成が求められるようになったのだ。でも、それって見方を変えると「普通のRPG」になった(あるいは近づいた)ということじゃないか? と思う。別に4が嫌いというわけではないのだが、私は世界樹の迷宮シリーズに普通のRPGを求めていない。
 世界樹4は、3の尖っていたところを丸くしてバランスを取ったように見える。でも私が好きなところは、ことごとくその「尖ったところ」だったのだ。


世界樹の迷宮III 星海の来訪者(特典なし)

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  • 発売日: 2010/04/01
  • メディア: Video Game