超有名な懐ゲー


 これだけ有名なゲームだけど、なぜか私の周りには「たけしの挑戦状」をもっている人は一人もいなくて、もちろん私自身はファミコンすらなかった。ではリアルタイムでは画面を見るチャンスすらなかった……かというと、なぜかそうでもなく。
 当時近所にあったスーパーの店頭に「50円だか100円を払うと一定時間ファミコンを遊べる」という機械が置かれていて、そこのラインナップに「たけしの挑戦状」が入っていた。もちろん、5分だか10分だかそれくらいではクリアどころか入り口にも立てないわけだけど、時間が経ったところで受付時間中にコインを入れると(コンティニューというわけではないが)時間が延長できるシステムで、何人かの友人と金を出し合って先を見ようと悪戦苦闘した記憶がある。それでも国外に出るところまで辿りつかなかった。 いや、改めて動画と見比べてみると、あの筐体では「2コンの音声」が使えなかったはずなので、カラオケで歌う場面までも到達しなかったはずだ。
 今思えば、どうしてこんなゲームにあれほどムキになっていたのか不思議でならないが……当時はクソゲーだという噂もそれほど流れていなかった気がする(そもそもクソゲーという言葉自体があったかどうか記憶が定かではない)。