もう一人のピコピコ少年の思い出(19)

 さて、そろそろ格闘ゲームの思い出話に入ろうかという、その前に。一時期格闘ゲームと並んでアーケードゲームの定番だったベルトスクロールアクションゲームについて、少しだけ。
 私自身、この一覧を見て想い起こしても、格闘ゲームほどいろいろなゲームをやってはいなかったな、というのが正直なところだ。プレイ時間で言えば、シャドーオーバーミスタラ、直近のドラゴンズクラウン、そしてこれだ。



 例によって例のごとく、家庭用には一切移植されなかった作品である。シャドーオーバーミスタラもそうだが、波動拳コマンドとか擬似的な格闘ゲームっぽい操作性が気に入っていた。しかし、私にとっては難易度がなかなか高く、クイーン戦(1回目)より先に進んだことはない。しかしそれでも、格闘ゲームの1コインよりは遥かに1回あたりのプレイ時間は長かった。あのインカムで商売になっていたのだから、今に比べれば長閑な時代だったのだろう。
 ただ、ベルトスクロールアクションに特有の「軸ずらし」が私は苦手だった。基本的に左右方向へは激しいが、上下方向にはほとんど攻撃してこないという、このタイプのゲームの特徴を逆用した攻略方法で、グラフィック上は明らかに「重なっている」のに、軸をずらすことで敵の攻撃を無効化し、また反対にこちらの攻撃も当たっているように見えるにも関わらず敵に効いていないというのが、なかなか感覚的に理解できなかったからだ。今のポリゴン時代では考えられないことである。