明日終わる世界

 別にDQXに飽きたとかではないのだが、たまに気分転換に別のゲームをやってみようと思うことがある。ただこのご時勢、コンシューマで新作を探すのは至難の業。ゲーマーが次々とソシャゲ*1に流れる気持ちもよくわかる。
 ただ、ソシャゲでもつまらないものはつまらない、という感覚は今もあって、まず探したのは「ちゃんと移動画面があるゲーム」。やっぱり、その世界で自由に移動できるというのは「異世界で冒険する」という感覚には必須だと最初は考えていたので。しかし、ソシャゲはカード式だったり移動は自動だったりするものが多い。
 そんななか、ファミコン時代のメガテン動画を見たりして「3Dダンジョンもいいな〜、でも3Dダンジョンのソシャゲなんてないだろうな〜」と思いながら探していたら、あった。


迷宮探索ドラゴンプリンセスWiki


 しかし、なんという巡り合わせ。見つけた時点で、あと2週間でサービス終了という告知がデカデカと表示されていた。終了前に見つけられたのが幸運だったのか、それとももっと早く見つけることができなくて不運だったのか……。とりあえず、基本無料の気安さで始めてみた。



 レベル6とあるとおり、最終日1日前だけどまだ数週間前に始めたばかり。ログインボーナスでガチャチケットがもらえたのに、ガチャは今日時点ではもう引けなくなっている。サービス終了告知の表示がなんだか物悲しい。
 なお、このゲームには一般向けと成人向けがある。宿屋のアイコンに意味ありげなハートマークがついているが、これは一般向けだ。モンスター娘が登場するHな3Dダンジョンゲームと聞いて、なんとなくMSX版のカオスエンジェルズというゲームを思い出してみたり。



 ダンジョンは6つ突破済み。無料でもらえるチケットであっという間に突破できるレベルなので、たぶん特に駆け足でもないし引き運がいい方でもないだろう。
 最初は「やっぱり3Dダンジョンゲームはマイナーで人気がないからサービス終了しちゃうのかな」と思っていたが、数時間遊んでいるうちに色々見えてきた。まず感じるのは──



 読み込みが長いことだった。艦これに慣れていたので、いきなり画面の真ん中に「NOWLOADING」と表示されたのは虚を突かれた感じだった。艦これだけでなく同じDMMの「かんぱにガールズ」よりも明らかに読み込みが長い上に、ダンジョンに入る時、戦闘に入る時、など読み込みのタイミングが多い。もっともこれは、プログラムが悪いというより「ブラウザゲーと3Dダンジョンの相性がよくない」というべきなのだろう。
 あとはこの戦闘画面のHPの桁からも分かるとおり、引いたカードによっては割と戦闘が大味──



 ──始まった瞬間攻撃魔法が飛んで終了、なのも人によっては好みは分かれそうだ。そして何より私の場合、操作にストレスがたまる。途中からコントローラで操作したくて仕方がなかった。
 他にも、最初18禁版(艦これ的な意味ではなく普通にHシーンがあるという意味で)でスタートしたことから、エロゲーにジャンル分けされてしまい、4亀など普通のゲームサイトで取り扱われず、存在をアピールできなかったことなども理由なのかもしれない。


 サービス終了日は、ちょうど開始日の2年目に当たる。一般版に至っては、一年も続いていない。とはいえ、難点をつらつら挙げてしまったが、楽しめなかったとかクソゲーだったという印象はない。常連プレイヤーに言わせれば、私はまだ楽しむところにすら至っていなかったのだろう。一時期は15万人ほどプレイヤーがいたそうだが、トップページのユーザー数によれば、まだ数万人のプレイヤーが残っているはずだ。もちろん、ユーザー数が嵩増しされている可能性はあるが──ちょっと気になったのは、最初にログインした時にサーバ分けがなかった。これはユーザー数がかなり減っている証左だったのかもしれない。
 いずれにしても、好きなジャンルのゲームが一つ消えるのは残念だ。これは、サービスが終了することで二度とアクセスすらできなくなるオンラインゲームに特有の感覚だ。この手のゲームにしては珍しく、掲示板の雰囲気も和やかなゲームだった。きっと、この画面の向こう側のどこかで、今まさに別れの杯を交わしているベテラン冒険者がいることだろう……。

*1:今回のエントリに限っては、ブラウザゲーも含む。