かんぱに☆ガールズの思い出(2)

 元々ソシャゲ、ブラゲに否定的だった私が、それらのゲームをプレイする動機は基本的に「二次創作」だった。艦これ然り、FGO然り、デレステ然り、ウマ娘然り。かんぱに☆ガールズは、その中で唯一の例外といっていいゲームだった。思い返してみて驚いたが、私がプレイしたオンラインゲームの中で「サービス終了日まで」プレイしたゲームとしては、かんぱにが初になる。
 ここまで続けられた理由はひとえに「気軽にできるゲームだったから」の一言に尽きる。画面を凝視する必要もなく、取り返しのつかなくなる要素もない。私のゲームライフの中心はあくまでもMMORPGであって、それらをやりながら「ついでに」プレイするのにこれ以上のゲームはなかった。かつて、ウィザードリィで玄室に一回潜ったのとちょうど同じ感覚で、かんぱにのクエストに一周出掛けるという感じだった。


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(ちなみにこれがうちの最終編成。たまたまだが前衛3人がケモミン)


 そしてもう一つ、PCのブラウザゲーであるかんぱには、私にとって昔の「環境ソフト」のようなものでもあった。かんぱにを起動してBGMを流しつつ、お気に入りの社員を眺める。
 スマホのソシャゲと違い、バッテリも発熱も気にする必要なく、PCの起動中はゲームもほぼ起動しっぱなしだった。起動時間だけでいえば、それこそMMORPGで自キャラを見ている時間より長かっただろう。そのせいか、サービス終了を聞いた時には、思っていたより喪失感が大きかった。

 友人が言っていた。「ブラウザゲームでサービス開始から6年以上続けば大往生ではないか」と。
 私もそう思う。何か運営に大きな落ち度があってやめる訳でもなく、システムトラブルで不意にやってきたサービス終了でもない。ストーリーもちゃんと完結した。


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 オンラインゲームとの別れとしては、恐らく幸福な別れ方なのだ。情報交換用の掲示板にも恨み言はほとんどないし、今日まで楽しませてくれた制作陣には、感謝しかない。
 かつて、始めて一週間でドラゴンプリンセスRPGが終わった時、このゲームを長く続けてきたプレイヤーの気持ちはどんなものなのだろうかと想像したことがある。なるほど、こういう気持ちだったのか。


 やり残したことはない。残念ではあるが、後悔はない。社長の、そして彼女たちの物語はここに完結した。


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最後は

 最後はルツィエルと過ごすか凄く迷ったけれど──


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 二人で始めた会社だったし、二人で終わることにした。魔剣を持って髪の色が変わっているが、初期キャラのモニクだ。この後彼女は覚醒して星5になるが、それよりも私はこの「自分に流れる魔族の血を受け入れたバージョン」が好きだった。
 6年間、どうもありがとうございました。