第三の正解


 「ボーリング」とか「ミスタージュンコ」とか修正されてた……。そういえば、連載時点でも疑問だったが、人間の場合同じスタンドはこの世に二つないのに、鼠のスタンドは二匹とも同じなんだよな。


 ところで、本当は先週の第15話でエントリを書くつもりだったんだけど、すっかり忘れていた。岸辺露伴のエピソード、そう、あの「雪の日に仗助を助けた謎の少年」の話である。


(以下ネタバレあり)












 該当のシーンではやはりコメントで論争が起きていた。簡単に言えば、少年を「当初は仗助自身の予定で、そのための伏線だった」と考えるか、それとも「最初から完全な別人の予定だった」と考えるかである。もちろん私は前者に賛同する。根拠は、これもあちこちで述べられているが「その子、病気なんだろう?」という開口一番の少年の台詞からだ。見て分かるほどの病気だったのだ、という意見もあるかもしれないが、脂汗をかいて青い顔をしているだけなら大怪我かもしれない。見た瞬間に病気だと断言できたのは、自分自身のことだったからだ、と考えるのが一番自然だ。
 そして、アナザーワン・バイツァ・ダストの「過去に飛ぶ」能力。あの少年は吉良のスタンド能力の暴走で時間移動した仗助自身だったというのが、やはり一番しっくりくる。ただ、プロットを整理していく中でその展開は不要だと判断されたのではないだろうか。


 というわけで、アニメでそのシーンがどう演出されるか気になっていた。当然、謎の少年が仗助と同じキャスティングであれば前者の説を採ったことになるし、別人を充てたのであれば後者の説を採ったことになる。
 ところが、アニメ版はなんとそのシーンはサイレント、つまり台詞を表示するだけで誰にも喋らせないという手法を採った。つまり、二説あることは重々承知の上で、どちらの説にも加担しなかったということだ。
 うーん。なかなか上手い。少なくともこれに関してはこの手法が正解なのかもしれない。脱帽である。