架空のゲームだったとは


 最初読んだ時「すごい、全部知らないゲームだ!」と思って、イー・ギャル・カンフーをググったところで気がついた。この作品、そもそも取り上げてるのが全部架空のゲームなのね。いかにも海賊版でありそうなタイトルばっかりだったから、実在のものと思い込んでしまった。
 しかし、アマゾンレビューの肩持つわけじゃないけど、ピコピコ少年──いや、むしろ「れとろげ」的な作品を期待して読んだ身としては、ちょっと肩透かしだったかも。ハイスコアガールの顛末を恐れてこうしたのかどうか知らないけど(帯が押切さんだし……)、ちゃんと許可を取って本物を取り上げたほうがよかったんじゃないだろうか。架空のゲームだと「思い入れ」が共有できなくて「ふーん」で話が終わってしまう。逆に言えば、そここそがピコピコ少年やハイスコアガールが受けた理由だと思う。