昨日の続き

ゲーマーズ・フィールド別冊33 特集 今から始めるトーキョーN◎VA

ゲーマーズ・フィールド別冊33 特集 今から始めるトーキョーN◎VA


 前回「次は『さらば青き光』の感想を」と書いたけれど、それはまた次回以降に回して、今回は前回触れなかった鈴吹社長の記事について。
 このゲーマーズフィールド別冊には、社長の記事が二つ掲載されている。一つは、前述の質疑応答とは別の、鈴吹社長の私的ルール解釈について。それと、シナリオの作成講座だ。どちらも一見の価値ありである。

 まずは、鈴吹社長のルール解釈について、私自身の解釈も添えて感想を。なお、すべてルーラー視点での感想である(プレイヤーとしてはルーラーの判断に従うので)。

《死の舞踏》で通常の攻撃を止められるか。

 のっけから難しい質問である。社長の答えは「できる」となっている。理由は本書を参照していただくとして、私自身ならどうするか。この問題が難しいのは、前提条件として「ダメージカードまで参照した後に神業の使用を宣言した場合」となっている点だ。判定が完了する前までなら、神業の発動のほうが優先されるため、攻撃前に相手を倒した、で異論はないが……。
 もちろん、ダメージカードの参照が終わった後でも、神業なら効果を遡れる。でないと相手の攻撃を《完全防御》で防げない理屈になる。しかし、その神業が「ダメージを無効化」する効果を持たないものであれば、攻撃自体は無力化されず「相討ち」ではないか、という気もする。

 この記事を読む前だったら、私は「ダメージ効果が決定した後であれば、できない」としただろう。なぜなら「逆をやられるとプレイヤーとしては困るのではないか」と思ったからだ。キャストが21を出して相手を倒そうと思った時、敵ゲストが即死系神業でこれを「無効化」してくるとすると、実質この即死系神業を即時打ち消さない限り、攻撃が通らなくなってしまう。「即死系は打ち消すだろ普通」と言われそうだが……。今後は社長と同じように裁定するだろう。

《真実》で《不可知》は打ち消せるか?

 社長の答えは「できないではなく、しない」。
 で、後段に書かれている理由の逆の意味で、私は「できる」としている。というのも、その理由というのが「神業の効果書き換え技能が追加されたから」とされており、私のセッションではこれらの技能を(掲載されたサプリを鳥取の大多数のプレイヤーが持っていないため)レギュレーションで使用不可にしてしまうことが多いからだ。これは鳥取固有の事情かもしれない。

プレイヤーは1シーンに何回くらい判定してもいい?

 社長の答えは「登場したら1回は判定できる」となっている。私も回数の目安としては同じくらいだけれど、情報収集項目にサブ項目がある場合、プレイヤーが判定を希望すれば2回以上でも許可してしまうことが多い。関連項目なのにいっぺんに調べられないのも不自然なので。
 あとは、私が情報収集シーンの演出をするのが下手なので、判定1回だと間が持たないというのもある。逆に、シーンがグダりそうになった時、まだ登場したのに行動していないプレイヤーに希望を聞いた上で、判定させてシーンを切る、というのはよくやる。

経験点格差はどれくらいまで認める?

 社長の答えは「コンベンションなら認めない、身内なら認めた上で断りを入れる」。これについては私もまったく同感、というか、前にコンベンションでこれを認めてしまい、《改造》アイテムで全身固めたキャストに暴れ回られた経験から、コンベンションでは一切認める気にならなくなってしまった。
 そして、この質疑にある「戦闘は神業によって決着すべきであると、わたしは思っている」の一文は、何気に重要だ。

スタン攻撃で〜

 これに関しては、セッション中に判断を求められたことがない。求められたら社長と同じように裁定するだろう。

シナリオ作成講座

 「アクロバット」の項は、思わずうんうんとうなずいてしまった。社長の、例えばアリアンロッド・サガ・ブレイクのリプレイシリーズの「城」のギミックとかはまさにそんな感じだったし。
 ただ、私の場合問題なのは、この「アクロバット」をそれほど思いつく頭がないということ。これがうまくいくと、確かに非常に印象に残るセッションにはなるのだけど……両手の指でも余るくらいの回数しか、該当するセッションはない。
 私がよくやるのは「前回登場したキャストとゲストなら、次にどういう行動をするだろう?」という連想からシナリオを思いつく方法。だから前にも書いたとおり「私がシナリオを書くときはたいてい当て書き」という話になるのだ。もちろんこの方法は、コンベンションでは一切できない。


 ──というわけで「さらば、青き光」の話はまた今度。