外から見るとこういう感想なんだろうな

紙と鉛筆がなくてもTRPGできる『D&D Beyond』ウェブ版始動。キャラクター作成&管理がスマホで可能


 D&Dはサプリが発売されるたびにルール処理が加速度的に重くなるゲームなんで、煩雑でなくなるという点はあながち間違ってはいない。
 しかし、D&Dを追っている人間には周知のとおり、最新版D&Dの最大の問題は翻訳権がいかなる会社にも与えられていないこと。紙と鉛筆がなくてもTRPGができるとかできないとか、そういうハードルよりまだ遥か手前の段階である。何しろ、日本語版環境ではまだ基本ルールブックさえ存在しない。それを知らなければ、こんな手放しで褒める記事になるのかもしれない。
 もちろん、経緯を知っている身からすると「電子版とか後でいいから、まず簡易版じゃない日本語版を出してくれ」と言いたいのが正直なところだ。そもそもこの手のガジェットは、日本でも阿修羅ファンタジーの電子版とかあったけど、全然話題にならなかった。
 仮に本国で試みが成功したとしても、日本ではソードワールドすらソシャゲで失敗しているところを考えると、WOC並みのマネーパワーがないととても軌道には乗せられないだろう。つまり成功すればするほど「D&D以外選択肢がない」というお寒い状況になる。新版に対するWOCの閉鎖的な姿勢*1を考えると、どうにも手放しで大歓迎できないのだ。

*1:「コアルールを無料公開してるだろ」と言われそうだが、ここでの「閉鎖性」はビジネス面から見た話である。