ウソだぁー

「ブレードランナー」に代表される「サイバーパンク作品」に存在する共通点とは?

当時、多くのサイバーパンク作品が生み出されましたが、これらには共通点がありました。1988年に登場したテーブルトークRPG作品「サイバーパンク2.0.2.0.」を製作したマイク・ポンスミス氏は「サイバーパンク作品に登場する主人公たちは、基本的に社会的に弱い立場となっています。そんな中、彼らが新しく発見した技術や誰も使ってないような古い技術、再利用された技術などを組み合わせて、巨大勢力と戦い、自由を勝ち取る内容のストーリーが展開されます」と、サイバーパンク作品の共通点を説明しています。


 ブレードランナーデッカードは警官で社会的な立場は弱くないし(むしろ敵のレプリカントの方が弱い)、2020でコップの特殊能力、公的権力10レベルとかコーポレートの支援要求10レベルなんて持ってるPCは、古今東西TRPGのなかで有数の社会的有力者なんだけど……。その系譜を引いてるから、NOVAにもエグゼクやハイランダーなんていうスタイルがあるんだし。
 むしろ、多様な立場、多様な階層の人間が織り成すカオスこそサイバーパンクだと思う。
 新技術や古い技術を組み合わせて巨大勢力と戦って自由を勝ち取るっていうのも……これもブレードランナーには該当しないなあ。ニューロマンサーや記憶屋ジョニィで微妙、ってところ。
 ただ、前にも書いたけど、サイバーパンクのテーマの一つに「体制への反逆」があるのは確かだと思う。社会的立場が弱くないことと、体制に反逆することは実は矛盾しない。有力者であっても、さらに強大かつ理不尽な存在と戦うことは十分あり得るからだ。NOVAでいえば軌道千早と地上千早の暗闘や、ブラックハウンド機動捜査課と他の部署の軋轢を想像すればわかる。