格ゲーで「勝てないからつまらない」と言う前に基礎を覚えては?→「そういう初心者お断りの姿勢が衰退を招いた」と議論に
レバーを後ろに入れたら防御になるとか、コマンドを入れると波動拳が出るとか、そんなのは楽しくやってるうちに覚えていくものだ。勝つために楽しくないことを強いられたら、それはもうゲームではない。
鉄拳の原田氏も言っていたが、格闘ゲームは「2人に1人は必ず敗者になるゲーム」であり、また「昔から格闘ゲームをずっとやってきたプレイヤー」は、早々にコツを掴んで初心者が追いつけない存在になる。つまり、格闘ゲームというジャンルを引っ張る限り、「初心者が勝てないからつまらない」のは当然の成り行きだ。
例えば、上の記事のコメント欄で「スプラトゥーンは面白いけど格闘ゲームはつまらないから……」的なコメントをしている人がいるが、スプラトゥーンも上級者の層が固定されることで、既に「初心者は何もできずに殺される」、「初心者にとってつまらない」空間が醸成されつつある。スプラトゥーン3が出たとしても、発売からほどなくして同じ状況になるだろう。人間同士が対戦するゲームであれば、どんなゲームでも事情は変わらない。
もし、ここにブレイクスルーを求めるとするなら、それは「2人は1人が必ず敗者になる」システムに手を入れる必要がある。つまり人間同士の対戦ではなく、CPUとの対戦が人間と戦うのと同じ──とまで行かないまでも、今より面白くなれば、初心者でも楽しめるゲームになり得るのではないだろうか。
鉄拳は既に似たようなシステムを導入しており、他人のキャラのゴーストがCPU戦に登場するが、これを発展させ「どこかの誰かのように戦うAI」と人間が戦うようにし、ランクマッチの精度を上げれば「適度に手ごわく、人間っぽく、戦って楽しく、打ち勝つことで達成感を得られる」CPU戦ができるのではないかと、私のような素人は思ってしまうのだが。