本当に最後だった


 ちょっと長めだったけど、まさか本当に今回で終わるとは……。
 しかし、プレイヤーに向かって思いっきりブレス吹いてるのに善のドラゴンなんてありなのか……?(笑)

久しぶりに残念

(読んだのは最終巻の3巻です)


 うーん……久しぶりに、そう「はんなりギロリ」以来の「つまらないわけじゃないんだけど、この作品に求めていたのはこれじゃなかった」系の、私にとって残念な作品だった。
 学生時代に親友(同性)に恋愛感情を抱いていた教師の主人公のクラスに、学生時代の親友にそっくりな親友の娘(ヒロイン)が編入してきて、主人公にアプローチしまくる、しかも親友自身も(第2回の家庭訪問を見る限り)今でも主人公のことを友人として憎からず思っていて──と言われたら、普通は「ああ、これは親友の娘と親友の間で揺れ動く主人公の三角関係の話かな? この親友も天然で癒し系っぽいし、無意識に主人公を振り回しちゃうとかそんな感じ?」なんて思っていたら。


(以下、最終巻のネタバレを含むため折り畳みます。嫌な人は回避推奨で)












 まさか最終巻で、主人公がその親友に「うちの娘に手を出すな、通報する」とか言われる展開になるとは思わなかった……。
 いや、わかるよ? 「私たち一生親友だからね」だとか「俺は一生誰からも影響は受けない」とか言ってる人が、結婚したり子供が生まれたのをきっかけに豹変するなんてのは、現実じゃよくある話だし、リアリティがないとも物語として間違ってるとも思わない。
 とはいえ、親友が最後に主人公に向かって言い放った台詞は、1巻で主人公が母親に説教されたのとほとんど同じ内容だ。ゆるふわ系天然とか言われてる人も、子供を持てば変わる、親友は所詮主人公の母親と同じ「向こう側」の人間で、「こちら側」のことは理解できない人間なのだ、というのがこの作品のテーマだったってことかな。それがテーマだと最初から知っていたら、私は1巻を手に取ることはなかったのにな。
 なんかこう、例えば「けいおん」の最終回近くになって、紬がいきなり「私は皆さんとは住む世界が違いますから、会うのはこれっきりですけどね」とか真顔で言い出したような、そんなイメージ。親友だけが突然、理解のない、つまらない悪い女になって終わってしまった。最後まで読んでから読み返すと、天然もゆるふわも全部計算ずくの演技にしか見えなくなってくるから始末が悪い。
 うーん。どうせならもうちょっと手前で、私が求めているのとは方向性が違う作品だと分かっていればよかったんだけどな……。