エキシビションは後半だけ


 OTAHENアンセムが完走するのはちょっと意外だった。そして遂にカウントすらされなくなったエキシビション(笑)。

私もやるだろうな……


 丸1日オートレベルアップに費やしたのに思ったほど強くなってないという気持ち、よくわかる(笑)。私も同じ状況だったら同じことをしてたと思うし(世界樹の迷宮と洗濯バサミを構えつつ)。
 しかし、キャラクターメイクはないけどNPCを自由に仲間にできて、仲間にしたNPCをどう転職させていくかは自由、って、ずっと後でいうとダントラとかに近い感じのゲームだったんだな。そうと知っていれば(そして遊べるハードがあったら)遊んでいたのに。

彼に名前がなかった頃


 生まれて初めて豪鬼を見たのは、近所の……といっても、ちょっと遠出したところにあるゲームセンターだった。
 今でも覚えている。スーパーメガロ50という大型液晶の対戦専用筐体に入ったスパ2Xで、見たことのないキャラと戦っているプレイヤーがいたのだ。スパ2Xは何度か遊んだことがあったが、こんなキャラはキャラセレクト画面で見たことがない。空中で波動拳を連発しているので「このゲーセンではメガロに海賊版スト2レインボーのこと)を入れているのか……?」と最初思ったが、よく見るとそうではないようだった。
 スト2シリーズには、それまで隠しキャラというのは存在したことがなく、ラスボスがベガ以外だったこともなかった。また、そのCPUの出現条件も「全ラウンドストレート勝ち」のような単純のようなものではなかったため、その存在はかなり長期間謎だった。
 「どうやらCPU戦で条件をクリアすると謎のキャラが乱入してくることがあるらしい」という噂が流れ始めてほどなくして、例の「ゲーメスト黒塗り事件」が起きた。黒塗りといっても実際には目を凝らせば十分に確認できるレベルであり、使用コマンドを貼り付けるゲーセンもあれば、逆に対戦の盛んなゲーセンでは使用禁止令が出ることもあった(何も掲示されていないのに、出現させたら店員がすっ飛んできて怒られたこともある)。

 ちなみに、実は豪鬼という名前を知ったのは、この出現コマンド掲載記事が初めてだった。それまでは「影」とか「シャドウ」などと仲間内では呼ばれていた。というのも、豪鬼という名前はゲーム中に出てこないのだ。体力バーの名前の欄は空欄、顔グラフィックは真っ黒、エンディングでもキャラの名前は語られず、ただ「我は拳を極めし者」というだけである。「影」と呼んでいたのは、同キャラエンディングで2Pキャラが「俺はキサマのかげ」と言っていたからだ。



 そして、豪鬼を語る上で欠かせないのは、このBGMだ。エスニックな雰囲気の中に、スピード感と、豪鬼の持つ圧倒的なパワーと、プレイヤーの焦燥感とを表現した、スト2の曲の中でも最高傑作の一つだと思っている。