水を吸って重そう


 他のキャラに関しては(特に溺れるキャラ)「水泳帽を被った方が……」と思ったけど、ことビワハヤヒデに関してだけは、帽子に髪が入りきらないのかもしれない。そう考えるとちょっと気の毒だ(笑)。



冒険者冒険者ギルドの話(1)

(この書籍にリンクを貼った理由は最後に分かります)


 冒険者とは何か。冒険者という言葉の意味は、時代とともに変化している。勇者という言葉の意味が、本来文字通りの「勇ましい者」という意味から、ドラクエを経て「攻撃魔法や回復魔法が使える魔法戦士」に変わっていったのと同様にだ。
 特に、なろう小説などで言われる「冒険者」とは、本来の「冒険する者」というより「多国籍企業冒険者ギルド』」で雇用されるサラリーマンといった方が適切ではないか──というのが、このところ私が抱いている疑問である。
 というわけで、今回は一般的ななろう小説の話──と言いたいのは山々だが、この手の話は作品を特定しないと焦点がブレるので、私が一番詳しいTRPGの話をしたい。
 とはいえ、TRPGでなろう小説的な冒険者ギルドが登場する作品は思ったより少ない。最初に浮かんだのはアリアンロッドだが、アリアンロッドの「冒険者ギルド」とは「冒険者のみによって構成される、パーティより大きなPCの集合単位」という程度の意味(つまりMMORPGでいう「ギルド」)であり、受付があって、依頼を紹介して、冒険者を手助けして、という組織とはニュアンスが異なる(その役割を果たしているのは「神殿」)。
 というわけで、なろう小説的な冒険者ギルドの存在が、世界設定上明記されている作品となると「ソードワールド2.5」ということになる。
 これは私が勝手に言っているわけではない。こちらをご覧いただきたい。


togetter.com


 TRPGという言葉の発案者、という話題の時は、友野氏がちょっと勇み足をしてしまったのかな、くらいにしか思っていなかったが、冒険者ギルドという言葉まで発案者として名乗り出る(そして出典付きで論破される)とあっては、これは友野氏がどうこうというより、やはり安田氏がそういう人物なのだろう。かつては居酒屋の武勇伝で済んでいた話が全世界に拡散されてしまうという意味では恐ろしい時代になったものだ。とはいえ、鈴木銀一郎氏も亡くなり、大貫氏も、多摩氏も亡くなられた今、安田氏と同世代の業界人は稀有な存在であり、誰も彼の言葉を検証できない。まぁ、都度反証が資料付きで上がってくるのは笑い話だが…。
 しかし、私個人でいえば、TRPGという言葉の起源の時ほど目くじらを立てる気にならない。というのは、私はこの冒険者ギルドという概念は悪しき発明だと思っているからだ。実際、良し悪しや用語の発案はともかく、冒険者という概念を変えたのはソードワールドだ。何故なら、これはゲームシステムと密接に関わる話だからである。