宇宙よりも遠くて近い場所

 東京都立川市にある極地研究所に行ってみた。
 昔、アムンセン幸子のドキドキ南極冒険の動画や、映画の南極料理人、今はもう消えてしまったYouTuberの「南極おじさん」のチャンネル、そしてアニメの「宇宙よりも遠い場所」を見ていた頃に一度ここへ行ってみたいと思っていた。



 たまたま別の要件で多摩モノレールに乗っていた時にここの広告を見かけてふと思い出し、近くまで来たので寄ってみた。
 正直にいうと、展示内容としては非常に興味深いけれども、規模は決して大きいものではないので、あまり大々的なものを期待していると期待外れと思ってしまうかもしれない。何より入場料無料の公的機関なので、その規模はお察しという感じだ。ドキドキ南極冒険の動画で紹介されているスクリーンショットの画角で、ほぼ館内の3分の1から半分ほどが収まっているといえば、施設の規模は推測できると思う。



 入り口の床に大きく極地の地図が描かれていた。写真にはほぼ南極しか写っていないが、隣に見えているのが北極の地図だ。訪れるまで失念していたが「極地研究所・南極北極科学館」なので、南極だけでなく北極も研究対象なのだ。館内には巨大なホッキョクグマの剥製も展示されている。


 
 昭和基地の空撮写真やジオラマは前に動画で見たものとほぼ同じで、その場でも動画を公開していた。
 うまく撮影できなかったので写真には撮らなかったが、アムンセン幸子のシリーズに出てきた白瀬隊の隊旗が展示されていて、ずいぶん綺麗に保管されているなと思ったら、そちらはレプリカ。隣で厳重に保存されている本物の方は、長期間陽に当たっていたせいか色褪せており、ほとんど真っ白で模様も何も見えない状態になっていた。白瀬氏が後半生で様々な苦労したと言われている中、これは大事に保管していたのだろうな、というのが察せられる品だった。

 個人的には、混んでて騒がしい雰囲気の施設よりも、こことか足立区生物館のような、多少こじんまりしていて静かな雰囲気のところの方が好きだ。オーロラを展示するドーム以外は全面的に撮影もOKというのも、来場者によってはいいところだろう。
 ただし、訪問するのであれば日曜日が休館日であることには少し注意が必要かもしれない。


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