世界樹の迷宮3とアリアンロッド(2)

 アリアンロッドのシステムは、特殊技能を使用するタイミングごとに分け、同一タイミングに発動できるスキルは一つ──逆に言えば、使用タイミングさえ被らなければいくつ特殊技能を組み合わせてもよい、というものだ。
 さらに、キャラクターのクラスは「メインクラス」と「サブクラス」に分かれており、レベルアップごとに得られるスキルポイントはメインクラスとサブクラスの間で自由に割り振っていいという……どこかで聞いたようなシステムであるw


 例えば、アリアンロッドにおけるスキルの使用タイミングには以下のようなものがある。


セットアッププロセス:ギルドスキルと呼ばれる合体技や防御/カウンター技の発動タイミング。世界樹3でいうと、前者はリミットスキル、後者は行動速度に強力な補正のかかるファランクスのガード系、もしくはパイレーツのチェイス系などがこれにあたる。


マイナーアクション:これはFEARのTRPGに特有のシステムである。一言でいうと「単体で敵に効果を及ぼすことがなく、(後で述べる)メジャーアクションでの行動に影響を与えるタイプのスキルを使用するタイミング」である。世界樹でいうとエーテル圧縮やチャージなど、直後の行動に影響を与えるスキル。


メジャーアクション:通常のスキルが効果を発するタイミング。ほとんどのスキルの使用タイミングはこれにあたる。世界樹でいえばナインスマッシュ、ヘビーショット、ミリオンスラスト、五輪の剣……通常攻撃の代わりに使用する、TPを消費するタイプのスキルはほぼこれだ。


パッシヴ:習得しているだけで効果を及ぼし、使用する必要がないスキルのこと。首切りや我流の剣術、ジャイアントキルやエーテルマスター、介錯などがこれだ。


 いかがだろうか。使用タイミングを元にスキルを分類してみても、アリアンロッド世界樹3がよく似ていることがわかるはずだ。

 もっとも、システム面だけからいえば異なる点もある。例えば、アリアンロッドはサブクラスを転職しても前のクラスのスキルをそのまま残しておける。次々と違うクラスに転職を繰り返していけば、例えばウォーリアのスキルとレンジャーのスキル、サムライのスキル、モンクのスキルを組み合わせることも可能だ。世界樹3は転職に相当する「休養」をすると前のクラスのスキルも全てリセットされてしまうため「現在のメインクラスとサブクラス」以外のクラスのスキルを組み合わせて使うことはできない。
 面白いのは、転職/休養してもメインクラスは変更できないあたりまで両方のゲームに共通している点である。


 しかし、世界樹3とアリアンロッドの最大の違いは異なる点にある。それは……(続く)。