拳銃の扱いが得意なゆりっぺ?

 ゆりっぺには、拳銃とナイフの扱いが得意だという設定がある。だがそもそも、天使と戦うのになぜ拳銃を使う必要があるのか。拳銃の利点は隠し持てるという隠匿性の高さ、携帯性の高さと取り回しやすさ、そして無駄弾を撃たないですむという点だ。しかし各国の特殊部隊が「火力に難がある」とサブマシンガンアサルトライフル、PDWを導入していることを考えれば、弾切れが起こらない世界で、天使という正体不明の相手に対し、他の種類の銃器があるにもかかわらず、敢えて「拳銃」を選ぶ意味は薄いのではないかと思う。拳銃でわざわざ狙いをつけるより、フルオートで弾丸をばら撒いてやった方が遥かに当たりやすいはずだ。
 まして、死んだ世界戦線は神への反逆者であり、学園の模範生徒から離れていればいるほど消滅を避けられるという設定なのであれば、アサルトライフルでも担いで授業を受ければいい。その方が天使が現れた時、火力で有利になるはずだ。

 なぜ、マニアックなまでに色々な銃を取り揃えていながら、よくわからない使い方をするのか?

 これは私の予想だが、ゆりっぺは拳銃の使い方はうまくても、銃自体には全然詳しくないのではないかと思う。いや、それどころか、現代戦における作戦立案そのものがかなり苦手なのではないだろうか。拳銃の使い方は人から教わっていたとしても、それ以外のことはほとんど知らない、とか。
「あ、このてっぽーごつくて強そうね。じゃあ持っていきましょ」くらいしか考えてない気がする。
 二丁拳銃はきっと、ジョヴォビッチのウルトラバイオレットあたりを観て見よう見まねでやっているのではないだろうか。
 恐らく銃器そのものはギルドに凄いガンマニアの人がいて、自分の好みで生前の知識からマニアックなものを手当たり次第に生成しているんだろう。しかし、他のメンバーは普通の高校生だ。銃器の知識など持っていない方が、むしろ自然なのかもしれない(むしろ武器製作者の方がおかしい)。