どちらが本当か

古畑中学生 [DVD]

古畑中学生 [DVD]


 もう4年も前になるのか……。たまたまビデオ屋で見つけたので借りてきてみた。
 前々からこのドラマの存在は知っていて、古畑に影響を与えた中学生時代の恩師がいるという情報だけは持っていたんだけど。


(以下プチネタバレ)











 「人は嘘をつくと思いなさい。まず疑ってかかること。そして、なぜ嘘をついたのかを探る。真実はそこにある」


 親身になって相談に乗ってくれる先生の方じゃないだろうな、とは思ってたんだけど、まさか教頭先生の方が恩師だったとは。黒ずくめの服装、自転車が好きなこと、めっちゃ影響受けてる……。

 さて、この古畑中学生の筋立てについて、どこで見たのか忘れてしまったが「『殺人公開放送』の回で古畑が『私は誰からも影響を受けていない』と断言してたことと矛盾する」「向島巡査は婿入りして向島姓になった(それもたまたま同じ姓の女性と2回結婚したため、2回)はずで、旧姓は東国原だったはずではないか」という事を指摘してる人がいた。
 前者は……中学時代一緒に殺人未遂にまで遭った友人の存在をすっかり忘れてる上に苗字を一度ならず間違えていたことからすると「恩師の存在をすっかり忘れてた」だけなのかもしれないが、後述する事情を考えると、やはり「犯人を追い詰めるために古畑の口から出たでまかせ」の可能性が高そうだ。
 後者については……無理やり説明しようとすると「離婚した最初の奥さんとは結婚前から許婚関係にあって、中学生になる前から相手の家に養子に入っていたから苗字が変わっていた」というくらいしか思いつかない。

 むしろ私が驚いたのは、古畑には兄弟がいたはずなんだが、(「最後の挨拶」で弟が遊びに来ているといっている。また「殺人特急」では一番上の兄が医者なので紐の結び方から犯人を医者だと見抜いた、と述懐している)母親1人、子供1人の母子家庭だったことだ。父親もタヒチで死んだと言っていた(「全て閣下の仕業」より)が出てこない。それを考えると、古畑が犯人に揺さぶりをかけるためにいろいろ喋ってる内容(特に自分の身の上に関する話)はほとんどウソだったのかもしれない。
 しかし、それでも向島巡査のことすっかり忘れちゃってるのは酷いよ(笑)。