退屈しのぎで病院にわざわざゲーム機を持ち込むのもどうかと思い、この際iPodTouchで気軽にできるゲームはないかとちょっと探してみた。*1
で、改めて感じたのだが、AppStoreのゲームは（私にとって）非常に探し辛かった。例えばロールプレイングというジャンルで探しても、お勧め順だと無料ゲームがずらりと並ぶ。有料ゲームに絞っても、そのゲームが基本無料ゲームに近い課金中心のゲームなのか、それともパッケージ型のゲームに近いのかは説明やレビューを見てみないとわからない（もちろん病院では通信は不可能なのでパッケージ型でないと困る。これは金銭以前の問題だ）。
そんな中、ネットの評判やメーカーの知名度などからピックアップしたいくつかのゲームを、実際に買ってやってみた（時間がなかったので１ゲーム５分くらいだが）。
インフィニティブレード２
http://app.famitsu.com/20120509_62568/
１より２の方がゲームとしては進化してるだろうと思っていきなり２を買ったら、実はストーリーが前作の続きから始まる続編物だったという。しかし、発売前に「携帯ゲーム機の時代もこれで終わりか」みたいに喧伝されただけあって、アンリアルエンジンで描写された画面は超絶美麗だ。
で、始めてみたら……これ、この美麗な世界をフリーに歩ける、というわけではないらしい。いやむしろ、背景は美麗だけど歩けるルートは（たぶん分岐が出るまで）一つしかなく（戻ることもできない）、途中立ちはだかる敵をどんどん倒していく、という……イメージとして浮かんだのは「超美麗になった『黄金の城』か？」というものだった。
戦闘になると、敵の攻撃モーショングラフィックに合わせてガードや回避をするっていうかアクションなのかこれ！ 冒頭はまだチュートリアル部分なせいか、敵の動きに合わせてこちらが動かされているという印象だ。「このタイミングでよけろ！」とか「シールドで敵の攻撃を防いで体制を崩せ！」とか、指示されるとおりに動いてると……これもなんとなく『タイムギャル』を思い出した。
とはいえ、値段を考えれば「この美しい風景を眺めながら歩ける」という点だけでも元は取れる気がする。
ケイオスリングス２
http://app.famitsu.com/20120314_42996/
もっと普通のＲＰＧみたいなゲームはないかな〜と探した結果行きついたのがケイオスリングス２。これはいかにもスクエニのＲＰＧっぽいつくりになっていた。それも比較的最近のストーリー重視型のタイプ。シリーズには他に１とΩという作品があるらしいのだが、どちらも途中でパズル面があると聞いてそちらはパスした。
感心したのは操作系だ。今までに買った移植作品では操作に辟易したソフトが多かったが、ケイオスリングスはiPhone用として開発されているだけあって、ちゃんと操作が考えられていた。まず、自キャラや画面の情報が自分の指で見えなくなって困るということがない。画面をタップするとそこにスティックが現れ、スライドした方向にキャラクターが移動する。ＳＦ４やＫＯＦ、あるいは移植ＷＩＺ作品などは移動するための画面タップ位置が固定されたまま動かないのでどうしても指が邪魔になる場面がある（前二作の場合「キャラを前進させようとすると自キャラが見えなくなる」という状況に陥る）が、ケイオスリングス方式だと邪魔なら画面の違う場所をタップし直せばいい。
リッジレーサー
http://app.famitsu.com/20121116_109490/
反対に、操作がダメで諦めたのがリッジレーサー。ＰＳＰ版が元だとレビューに書かれていたのでリプレイモードにしておけば環境ソフト的に使えるかと目論んだのだが、それ以前の問題だった。
率直にいって、リッジレーサーの操作系は擁護できない。アクセルとブレーキ操作のタップ位置が小さくて判定がシビアすぎる。ハンドルの左右も、傾きを使おうがタップ方式にしようがやはりシビアすぎて満足に動かせない。ＰＳＰ版はそれなりにプレイしていたのだが、今回１コースどころか１ラップも完走することができなかった。オートアクセルモードというのがあるのだが、アクセル踏みっぱなしでもそれはそれで操作に困ってしまう。こればっかりは……楽しむ以前の問題だ。iPadならまた違うのかもしれないが……。
ＦＦ３
http://app.famitsu.com/20110325_39082/
で、総合的に見てこれはかなり行けるのでは、と思ったのがＦＦ３である。ＤＳ版ＦＦ３を基本的に踏襲しているのだが、移動操作系についてはケイオスリングと同様の物が採用されており、メニュー操作もタップでやりやすいように改良されている。何しろ元がＦＦ３だから、基本がしっかりしていて「ゲームとして」楽しめる。並べたゲームの中ではケイオスリング２と並んでそれなりの時間プレイしてみたが、ストレスがたまる要素は一切なかった。
もっともＦＦ３の場合、プレイする人によってはもうやりつくしてしまって新鮮味がない、というのが最大の問題かも知れない。
*1:結構余裕あるじゃないかと思われるかもしれないが、正直気晴らしのことでも考えてないと気が滅入って滅入ってしょうがなかったのだ。
