ジョナサンが1位なのはアニメの影響だろうか……個人的には承太郎かジョセフだと思ってたので意外だった。元記事だとジョナサンがもっとも少年漫画らしい主人公だとなってるけど、ジョナサンは性格が生真面目でいわゆるコミカルな要素が全然ないし、第1部自体がほぼ全編に渡ってディオとの確執に終始するので、他の主人公に比べると余裕がない気がする。
私が好きなのは性格的にはジョセフなんだけど、能力的には東方仗助の能力が一番主人公っぽいと思う。
人間は何かを破壊して生きていると言ってもいい生物だ
その中でお前の能力はこの世のどんなことよりもやさしい
だが・・・生命が終わったものはもう戻らない
どんなスタンドだろうと戻せない・・・
連載当時、承太郎のこの台詞で、どうして4部の主人公が仗助なのか心底納得した記憶がある。
4部のクライマックスでも──
いや・・・死ぬよ・・・ その治す能力・・・私の破壊を一瞬にして戻すまでのパワーとは・・・
最もじゃまな能力という事を改めて認識したよ・・・
まず仗助だったのだッ! 仗助を始末してしまえば全ては終わるって事がよくわかった!
吉良がこう言っていたりするしね。
ただ、ストーリー全体の構成からすると、実は一番主人公してたのはジョルノじゃないだろうか。というのも、ジョルノの登場する第5部では、ジョルノの仲間たちが敵のスタンド使いと戦う時も、ほぼ必ずジョルノのアドバイスや行動が事態を打開するための鍵になっていたからだ。3部や4部では、例えばポルナレフが呪いのデーボと戦うシーン、あるいは露伴がチープトリックと戦うシーン、いずれも主人公が関わらないまま戦いが終わってしまう。第5部の場合、例え直接戦うのがジョルノ自身でなかったとしても、鍵を握るのはたいていジョルノなのだ(対ビーチボーイ&グレイトフルデッド戦、サン・マジョーレ教会でのキングクリムゾン戦、飛行機内でのノトーリアスBIG戦など)。
恐らく第5部の仲間たちのリーダー役がジョルノではなくブチャラティであるため、主人公はあくまでもジョルノだということを強調するためにあえてこういう構成にしたのだろう。
この事実があるだけに、ラストでジョルノがパッショーネのボスになったと言われるとなんとなく納得がいくのだが、同時に「ジョルノが不思議なカリスマを備えているのはディオからの影響があるからでは?」と邪推もしてしまう。ジョースターの家系は高貴で勇敢な血統だけれど、実は明確に「人の上に立つ」という立場にあった人物はほとんどいないし……(むしろ生涯を見ると伴侶や親しい友人を除き孤独な人物が多い)。