かつてHimechanというものありけり

【FF11】あなたのメインLS履歴書


 この記事はまとめサイトに来るんじゃないかと思ってた(笑)。私の場合はこんな感じだった。掲示板ではないので思い出話も含めてちょっと長めに書いてみる。


1.リアフレと始めたFF11だったが、彼のLSのプレイのペースの速度についていけず(私のプレイするペースは普通の人よりかなり遅い。始めたばかりのMMORPGでも数日に一回しかログインしなかったり、数十分しかログインしないことがざらにある)、出身国のサンドリア近辺でちまちまレベル上げをしていたら、同じような境遇のヒュームの黒魔導師、エルヴァーンの戦士に出会って意気投合。このエルヴァーンの戦士がノリのいい人で、LSに誘ってくれた。
 このLSはマイペースな人が多かったのだけど、リーダー(当時サーバ有数の先行革職人だった)の性格が穏やかで、かつ行動力のある人だったのが大きかった。闇の王までのミッションはすべてこのLSのメンバーでクリアした。後にも先にも「レベル上げからミッションまでLSメンバーですべてが完結する」という体験をしたのはこのLSにいたごくごく初期の頃だけだった。リーダーの引退とともに自然解散。


2.前述のヒュームの黒魔導師と遊んでいた時、たまたまゲルスパで休日ほぼ丸一日を潰すほど勢いで遊びまくった(MMORPG初体験にありがちな話だ)後に誘われたLS(1と掛け持ち)。メインストリームが夜10〜11時から2〜3時くらいまでで時間帯が少々きつかったけれど、リーダーが細かい気遣いのできる、かつ明るい人で、人柄に惹かれてみんな集まってきたという感じ。思い出深く、いろいろな体験をさせてもらった。しかし解散に至った経緯は凄まじい。
 きっかけは、LSメンバーの一人がとある裏LSに参加し、他のLSメンバーを勧誘したこと。それはよかったのだが、その裏LSのHimechanがLSリーダーの性格の良さに目をつけ、裏LSの雑事や調整を全部押し付けてくるという事態に(そもそもその裏LS、ポイント制なのに優遇の対象となる幹部がメンバー全体の半数近くおり、上級幹部待遇と下級幹部待遇が別々にあるとか、異常なLSだった)。
「メンバー全員の出欠確認を突入前々日までに取って希望アイテムの調整をしろ」(所属メンバーは六十人以上、幹部(笑)のサポートは一切なし)だとか無理難題をいくつもいくつも押し付けられ、断りきれなくなったLSリーダーは潰れてしまい、その裏LSそのものへの対応を巡ってLSは真っ二つに。結局そのHimechanについていくメンバーと、そうでないメンバー(私はその前に別の裏LSに所属していたのでそもそもHimechan側につく理由がなかった)に分かれ、LSは消滅した。


3.2番目のLSの末期、当時あまり人がやりたがらないバッファージョブをやっていた私は、LSを割ったHimechan(別にLSのメンバーでもフレンドでもなんでもないのにな!)とその従者の人たちの勧誘に辟易し、そもそもログインしなかったり、ログインしても倉庫キャラでちまちま遊んだりしていた。その倉庫キャラで遊んでいる時にたまたま運よくノリのいいメンバーが集まり、そのうちの一人に頼み込んでLSに入れてもらった。最初は気分転換というか気晴らしのつもりだったのだけど、そのまま居ついてしまって7年以上、結局課金停止までこのLSに在籍していた。
 リーダーは気紛れで途中からログインしなくなったし、メンバーは?のLS以上にみんなマイペースだし、全員で集まって何かしたり、コンテンツに参加したりすることのほとんどないLSだったけど、緩い空気が私にはちょうどよかった。時折メンバーが何かしているところに押しかけたり、何かしているところにメンバーが押しかけてきたりする程度で、あとは雑談がメインのLSだった。


 いくつかLSを巡ったが、とにかく一番印象に残っているのは「Himechanって本当にいるんだなぁ」ということ。FF11の壺サイトとかでHimechanエピソードとか見ると「こんな奴おらんやろー」と思うけど、実際会ってみるととんでもない。


 2番目のLSのリーダーが引退に追い込まれた当時のやり取りはこんな感じだった。


Himechan「裏LSの運営が彼にとってそんなに負担になっていただなんて知らなかった! お詫びに私は引退する!」

Jyuusha「Himechanを引退させるだなんてひどい奴らだ!」

Others「いや、やめろだなんて一言も言ってないし。そもそもリーダーは裏LSの幹部でもなんでもないのになんでログインからログアウトまで調整と連絡だけで遊ぶこともできないなんて状況に追い込んだんだよ」

Himechan「私にとっては友達が第一! 辞めないと示しがつかない! 辞める!」

Jyuusha「Himechanに謝れ! Himechanに謝れ!」

Others「(……アカン)」


 実は、そのLSのリーダーはずっと後になって別のキャラで戻ってきたのだけど、そのことはかつての友人たちにもほとんど明かすことなく、ひっそりと遊んでいたらしい。というのも、彼が戻ってきたらまた利用するべく、Himechanが血眼になって探していたからだ。
 幸い現実世界では、私の周りにはとんでもない女性はほとんどいなかったので、世の中には「他人は自分のために動いて当たり前、他人を踏み台にしても良心の呵責など微塵も感じない」人間が存在するのだということを、私はゲームを通じて学んだ、と言えるかもしれない。そんな人だったので恨みを買うことも多かったし、その後の展開はお察しだ。DQXやFF14で再会したりしないことを心から願っているが……。


 とはいえ、全部を通して見てみると、私はLS運に恵まれている方だったと思うし、楽しい思い出の方が多い。それもまぁ、状況がこうなってしまっては今は昔の話としか言いようがないのが残念だが。