――『アンリミテッド:サガ』(以下、『アンサガ』)も、同様の理由で名付けたのですか?
河津 あれは……もう時効だと思うので、話してしまいますね(笑)。当時、『FF:U 〜ファイナルファンタジー:アンリミテッド〜』というアニメがありましたよね。
――『FF』が原作のテレビアニメですよね。
河津 あのアニメと『アンサガ』は、もともとの設定では、つながりがあったんです。
――そうなんですか!!
河津 “アンリミテッド”という世界観を作って、そこでゲームやアニメを展開する予定でした。ちなみに『アンサガ』は、もとは携帯ゲーム機用の企画だったんですよ。だから、ああいうシステムなんです。
今更そんなこといわれてもなー。
「アンリミテッドという世界観」どころか、FFアンリミテッド単体ですら未完のまま終わっちゃったのに、何をどうやって展開させるつもりだったのかさっぱり。
そもそも、FFとサガシリーズ共通の世界観も何も、FFシリーズ内、サガシリーズ内の世界観すら全然共通じゃないんだから、説得力がない。FFムービーがもしFF7と世界観を共有していたのなら、あんな歴史に残る大コケはしなかったかもしれないし。この「アンリミテッド」という世界観とやらは「坂口氏と飲んだ時に盛り上がってそんな話が出た」レベルと大して変わらず、企画書すらろくに存在しなかったんじゃないかと邪推するんだけど。
だって、もしそんな企画が実体物として存在するなら、形にならなかった企画でも「解体新書」とかいってバンバン公開して金の種にするのがスクエニのはずだもの(笑)。
ただ、アンリミテッドサガが元々は携帯機の企画だったというのは聞いて納得する部分はある。あのシステムは据置機には実に半端なシステムだった。つまり、あの頃のスクエニには「携帯機の企画を据置機の企画として流用するにあたって、システムをちゃんと練り直す余裕すらなかった」ってことなんだよな……。