絵本風……?


 これまた、絵本風というか、和風というか、独特のタッチの手書きだな……。
 扶桑の、というタイトルの意味がわかったときには吹いたけど(笑)。

安くなったといっても

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 安くなったといっても21万円だからなぁ……ゲーム専用に買える値段じゃなかったと思う。もっとも、この時代対応ソフトがどれだけ出てたかは記憶にないが……。

さすがだ

ゲーマーズ・フィールド23rd Season Vol1

ゲーマーズ・フィールド23rd Season Vol1


 エンゼルギアの記事の「ダーザイン」の話に、懐かしさを覚えつつ、うんうんと頷きながら読んでしまった。


 ここからは昔話だ。
 私の鳥取では、トーキョーNOVA、天羅に次いで、ブレカナダブルクロスと並ぶくらいプレイ頻度が高かったゲームがエンゼルギアだ。このゲーム、一言で言ってしまえば「エヴァンゲリオンっぽい世界で遊ぶゲーム」なのだが、それだけなら、エヴァンゲリオンが特に好きという訳ではなかった私がそんなに嵌まることはなかっただろう。


 以前、無印天羅の業システムと、その後について書いたことがある。
 無印天羅においては、PCの因縁(行動原理)は、プレイヤーが提案し、GMが許可するものだった、と。それが、セッションの進行を爆発的に加速することもあれば、暴走して制御不能になることもあった。そしてそれが続編の零になった時、因縁はGMがプレイヤーに対して提示するものへと変化した。それはセッションが暴走することを防ぐためであったが、同時に制約の強いゲームにもなった。因縁は「PCが自分以外の存在をどう考えているか」を示すものであり、それをGMが指定することで、確かにセッションの暴走は防げるが、プレイヤーから見ると「PCの感情を勝手に指定される」という違和感が拭いきれないものだった。実のところ、その辺りが肌に合わなかったため、私と友人たちは天羅・零は数回しかプレイした記憶がない。


 因縁をGMが指定すればセッションは制御できる。しかし、プレイヤーは息苦しさを感じざるをえない。このジレンマを解決したのが、エンゼルギアのダーザインだ。


 今回の記事で書かれているとおり、エンゼルギアのダーザインは「他者がPCをどう捉えているか」であり「PCが他者をどう捉えているか」を表すものではない。たったこれだけの逆転の発想で、プレイヤーの自由度は飛躍的に上がった。
 「PCはヒロインに惚れている」とGMから指定されれば「なんで自分のPCなのに勝手にヒロインに惚れていることにされるんだ」と感じてしまうが、これが「ヒロインがPCに惚れている」ならば、それはあくまでも「ヒロイン側の感情」なので、プレイヤーとしては抵抗感が薄い。


 実はこれ、トーキョーNOVA・Rから輸入されたものが、業システムと融合して進化したのだと、当時勝手に考えていた。というのも、NOVA・Rの「コネクション」という能力は、NPC(NOVAの場合「ゲスト」)と繋がりがあるという「能力」なのだが、これも「自分が相手をどう思っているか」ではなくて「相手が自分をどう思っているか」を表す能力だったからだ。
 こちらはこちらで当然の話で、自分が相手をいかに尊敬していようが、相手が自分のために力を尽くしてくれることなどない。相手が自分を尊敬しているからこそ、相手は自分のために骨を折ってくれるのだ。つまり、能力になるのは「相手が自分をどう思っているか」であり「自分が相手をどう思っているか」ではない。これがNOVA・Rの思想である。


 ところが、これがダーザインになると、さらに一捻り加わる。ダーザインは「相手から自分」への感情なのは確かだが、このダーザインに基づいてロールプレイしないと、ロゴス(ヒーローポイント、天羅でいう「気合」)が稼げないのだ。
 先ほどの例でいえば、惚れているのはPCではなく、あくまでもヒロインがPCに惚れているのだが、それに対してPCがロールプレイしないことにはロゴスが貯まらない。もちろん、PCがヒロインに惚れている必要はない。「歯牙にもかけていない」でもいいし「家族のように思っている」でもいいし「罪悪感を抱いている」のでも構わないが、とにかくヒロインに対してロールプレイしなければならない。もしPCに他に大恋愛している相手がいたとしても、その相手とのダーザインがない限り、どんなロールプレイをしても、ロゴスは手に入らないのだ。
 これはプレイヤーから見ると、ヒロインに対する感情を自分で決められる自由があるが、それでいてセッション全体から見ると「PCとヒロインの関係性」で物語が進むため、話が突拍子のない方向に吹っ飛ぶ心配は格段に減っている。これが「ダーザイン」の意義だ。


 確かこれは自分たちで気付いたというより、当時のゲーマーズフィールドに書かれていたのだと思うが、実際セッションを回してみて、そのアイデアの秀逸さに思わず唸った覚えがある。エンゼルギアのダーザインシステムは、天羅の業システムを現代風にアレンジしたなかで、その目論見が最も成功しているシステムではないだろうか。