返答&訂正

 ちょっと前黒野さんの「妄言銃」のエントリを紹介した時、ヘビークロスボウのダメージは2D4では……という無粋な指摘をしてしまったところ、エントリを訂正していただいたようなので、私も自分の過ちを白状し、ここで訂正しておきたい。

 そのエントリで「新和版のCD&Dにはヘヴィクロスボウはなかった」と書いたが、これは誤り。人をあげつらっておきながら自分が間違えていたのだから汗顔の至りである。ルールブックを再確認したところ、新和版CD&Dにおいては、コンパニオンルールセットで導入された選択ルールの追加武器にヘヴィクロスボウが含まれていた。筋力18だと1ターンで撃てる点についても言及されている。
 ヘヴィクロスボウだけでなく、この時追加された武器群は一見目立たないが、取り扱いが特殊な武器ばかりだった。
 目立たないというのは、これが導入されたのはコンパニオンルール、つまりレベル15〜25までのルールセットでありながら、範疇としては魔法の武器でもなんでもなく普通の武器だったからだ。通常そのレベルであれば、既にある程度強力な魔法の武具なども揃ってきているはずで、威力などの面で見劣りする普通の武器を今更使う必要性は少ない。
 もちろんデザイナーもそれを承知で、レベル1環境でも追加武器を導入していいことになっていた。ところが、そういう視点で見ると、追加武器はレベル1から導入するとヤバい武器ばかりであった。ブラックジャックやボーラなどは、セービングスロー(ST判定)に失敗するとかなりのペナルティを受ける武器だが、低レベルだとST判定の成功率がかなり低いため、ペナルティがガンガン決まってしまい、バランスが取りづらい。
 しかも、ルールブックにはわざわざ「導入するのであれば敵も使ってくることに注意」と、プレイヤーズハンドブックに明記されている。その癖「どの敵に効いてどの敵に効かないのか」はなぜかダンジョンマスターズガイドにしか記述されていない。
 中でもきな臭いのが撃たれると一撃で死ぬことすらあるブロウガン(吹き矢)で、「毒を塗って使わないと効果がない」と書かれていながら、毒の入手法が書かれていない。必然、一番有利に使えるのは入手に制限がない敵側ヒューマノイドということになるわけで、当時の鳥取では侃侃諤諤の議論の末、導入しないことが決まった──というのを、色褪せた緑色のルールブックを捲りながら、思い出した次第である。