やはり記憶はいい加減

SHARPのパソコンテレビ「X1」シリーズ 後期モデルと、1980年代後半のソフトハウス「T&E SOFT」編

 そして、パソコンゲームユーザーが待ち望んでいた『ハイドライド3』が、満を持して11月に発売されるのだった。今作も大人気を博したものの、またも日本ファルコムの作品『ソーサリアン』と発売日が近かったこともあり、年明けにお年玉でどちらを買うか……で悩んだ人も多いと当時は聞いたものだ。


 ハイドライド3とソーサリアンって同時期の作品だったのか……。
 自分の手の届くようになった順番でいうと、MSX2にも移植されたハイドライド3の方がずっと前。ソーサリアンを遊んだのは8801VAを入手してからだったせいか、ハイドライドの方がイースソーサリアンより遥かに前の作品だと思い込んでいた。記憶なんていい加減なものだな……。
 発売当初はファミコンやMSXにも移植されたハイドライドの方が間口が広い印象だったものの、今になって後年の復刻移植を含めて考えると、ファルコムの方が恵まれているようにも見える。しかし、発売当時はライバルと目されていたこの2タイトルが、後々「ヴァーチャルハイドライド」や「ソーサリアン七星魔法の使徒」などで方向性を模索する経緯あたりがそっくりなのはなかなか興味深い。
 ただ、今もRPGを作り続けているのが片方だけというのは寂しいが……。