「コメントでこれを薦められた」という言葉に「あっ(察し)」って感じ。
ただ、私は件の一発ネタ以外、特にこのゲームのラスボスの印象がない。というのも、このPS版の売りはむしろ、ネオジオ版でCPU専用として登場する隠しボス「アルフレッド」を操作キャラにできることの方だったから。
このアルフレッド、ネオジオ版だと出現させることすら難しい。明確な条件は明かされていないが、全ステージ一定以上のファイティングランクを維持したままノーミスクリア、ではないかと言われていた。この作品はリザルト画面なども省略されているので、どんな背景のキャラなのかも不明だったが、少なくともPS版では主人公扱いだった。そして当時は、あたかも餓狼伝説シリーズ全体の次期主人公になるかのような売り方だったと思う。
それが気になったので、ネオジオCD版を持っているにも関わらずPS版を買ってみたわけだけど……。結果、その後のシリーズには一度も再登場しなかった。私は、実際に遭遇するまで、餓狼MarkofWolvesのラスボスはアルフレッドだと信じていたのだが……。
ポストクレジットが足りない
X-Menファーストジェネレーションから続く4作目。結構気に入っているシリーズなので期待してたんだけど……。
旧シリーズの3作目「ファイナル・ディシジョン」と違って、私にとって納得できない点は一点だけだった。一点だけなんだけど、それがかなり致命的というか、思い入れの中核になる部分なのでどうしても受け入れられないというか……。旧3作目が15点だとすると、本作は45点。どうしても50点以上はあげられない。
その一点というのが何かというと……。
(この先、本作のラストに関する極めて重大なネタバレがあります)
それは、本作の最後でダークフェニックス=ジーン・グレイが死亡することだ。
すると、どうなるか。
X-Menゼロを除く新旧ナンバリングシリーズで、一番新しい(最後の)時間軸に相当するのは、新シリーズ2作目「フューチャー&パスト」で、ウルヴァリンが改変した未来である。ここで、「ファイナル・ディシジョン」で死んだジーン・グレイの未来が改変され、生存したジーンとウルヴァリンが会話する場面がある。
ということは、このシーンに新シリーズの時間軸を繋げるためには、ジーンが本作で死んでしまっては辻褄が合わなくなる。
ただ、本作がリメイク元ともいうべき「ファイナルディシジョン」と異なるのは、リメイク元がサイクロップスが一瞬で消滅したり、アークエンジェルがおざなりに登場したり、ミスティークがあっさり裏切ったりといった、何もかも滅茶苦茶だったのとは違うことだ。新シリーズの最新作としての雰囲気も壊しておらず、原作にも忠実だ。
この「原作に忠実」というのも問題で、原作に忠実にすると、ジーンは死ぬ。というのも、原作では続編で復活するからだ。しかし、X-Menの今シリーズは本作で一旦終了すると言われている。つまり復活の可能性がない。そうなるとやはり、どうやってもフューチャー&パストのあのシーンに繋がらなくなってしまう。
あのシーンは、シリーズでも私の一番思い入れのある「プロフェッサーとウルヴァリンの会話」に繋がる大事なシーンであり、それに繋がらない本作のエンディングはどうしても受け入れ難い。私は旧シリーズの2のラストのように、ポストクレジットでダークフェニックスの復活を示唆するシーンが入るものだとばかり思って、スタッフクレジットをまんじりともせず見守っていたが、残念ながらそんなシーンもなかった。
シーンを個々に見ると、本作の最後でプロフェッサーとマグニートーがチェスをするシーンが、旧シリーズの最後や新シリーズ全体をオマージュしていたり、評価できる部分は随所にある。それだけに、たった5秒間、ジーンの復活を暗示するシーンが入らなかったために、シリーズ全体の整合性が取れなくなってしまったことが残念だ。