帰るまでが遠足です


 「ボスを倒すと、当該ダンジョン内のランダムエンカウントにそのボス自体が追加される」って、FC版の女神転生でいえば、セトを倒すと炎の腐海の雑魚モンスターとしてセトが出るようになるってことだよね? 怖すぎる仕様だな……。
 え? 世界樹1のイワオロペネレプ? サガ1の朱雀? はて、何のことやら……。

利根がやってた

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 そういえば、ビリーさんのところの利根が将棋盤ひっくり返してたな。


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 なお、ヘレナはまだ出ず……。
 どれくらい出ないかというと、ヘレナ掘りで秋津州が二人出て、そのうち一人を大艇ちゃん目当てに掘り部隊に組み込み、それがレベル1から大艇が回収できるレベル35まで育ってもまだ出ない。噂だと迅鯨がメッチャ出辛いらしいので、そっちで運を使い果たしたか。
 ちなみに、装備で本当に欲しいと思っているのは二式大艇より試製東海の方。潜水幼女を基地航空隊で吹き飛ばせるのはやはりデカい。ただ、そっちは開発や改修で入手できないので、大艇はその代わり。長い巡航距離を利用して、手持ちの巡航距離の短い対潜戦闘機を目的地まで飛ばそうという魂胆だ。とはいえ、それでも火力は試製東海に遠く及ばないので、あくまでも代替手段ではあるが……。

あの人の後始末


 昨日の「X-Men・ダークフェニックス」とは逆で、見始めた時にはテンションが低かったのに、見続けるうちにどんどんテンションが上がっていったのがこちら「スパイダーマン・ファーフロムホーム」。
 見る前、そして見始めたところでテンションが低かった理由の一つは、そもそもこの「ファーフロムホーム」が、当初マーベルシネマティックユニバースのフェーズ3のラストとされていた「アベンジャーズ・エンドゲーム」に、急遽差し込まれてフェーズ3のラストに変更されたことだ。エンドゲームのあのエンディングを見る限り、一つの区切りとして相応しいのは「エンドゲーム」であり、ファーフロムホームがどのような物語であるにせよ、フェーズ3の締めくくりに相応しいようには思えなかった。

 もう一つが、事前に紹介されていた序盤のストーリーだ。今回のヴィランは「エレメンタルズ」と呼ばれる正体不明の者たち。彼らと戦うために、自らの故郷を滅ぼされた並行世界の「ミステリオ」というスーパーヒーローが、スパイダーマンに力を貸す……。

 PVを見た印象を正直に言うと「またそっち系か……」というものだった。

 エンドゲームの最後でトニー・スタークも語っていた。「10年前に異星人がいると言われても驚かなかったが──これほどとは」と。異星人、魔術師、超能力者。もちろんアイアンマン自身だって、現実にはあり得ないオーバーテクノロジーだけど、その嘘、フィクションのスケールはどんどん大きくなり、地に足が着かなくなってくる。
 私が好きなのはアイアンスーツ以外は「あってもおかしくない」、会社内のライバルや、競合企業が敵だったアイアンマン1や2の雰囲気だった。前作の「スパイダーマン・ホームカミング」で、親愛なる隣人として、落ちそうになるエレベーターを救ったり、沈みそうになる船を助けたり、身近な存在に戻ってきたかと思ったら、2作目にしてこれか……と。

 ところが……。












(以下、スパイダーマン・ファーフロムホームの重大なネタバレあり)










 なんと、平行世界からやってきたというのも、敵がエレメンタルズというのも全部ミステリオの嘘。エレメンタルズはミステリオがVFXとドローンを組み合わせて作り出したまやかしで、ミステリオはトニー・インダストリーで優れた発明をしながら不遇な扱いをされ、アイアンマンに、スパイダーマンに復讐したいと思っているただの科学者だった。つまり、平行世界も異星人も魔術師も関係なく「トニーの後始末をさせられるピーター」という、前作と同じスケールの身近な話だったのだ。
 これにはいい意味で裏切られた。それでこそ「親愛なる隣人」スパイダーマンの物語だ。
 さらに、さすがと思ったのが、今作に登場する発明品が唐突に登場したものではなく、ちゃんと伏線が用意されていたことだ。
 「キャプテンアメリカ3・シビルウォー」の序盤で、若い頃のトニーが両親との(架空の)離別シーンを、立体映像で再現する場面がある。驚くべき最新技術でありながら、略語は「BARF」(ゲロ)。彼自身が「ひどい略語だ」といい「この研究には6億ドルもかかった、そんな金は誰も出さない」という。
 これはMITへの奨学金を紹介するシーンで、この直後にトニーはソコヴィアでの犠牲者の遺族から糾弾され、シビルウォーでの相克に繋がる、重要なシーン……の、前振りのシーンである。
 しかし、このBARFを作った者こそミステリオ(たち)であり、トニーを憎む者たちであり、今作の敵なのだ。ただの前振りだったはずのシーンを、新たなヴィラン誕生への伏線に使う。この辺りの手腕は、様々な作品に跨る伏線とその昇華を繰り返してきたMCUの面目躍如というところだろう。
 そして面白いのが、ここまでやっておきながら、本作の最後のオチに異星人が使われることだ。つまり「スケールの大きな話に皆さん食傷気味なんですよね、わかります。ちゃんと身近な話もやりますからご安心ください。ただ、宇宙スケールのエピソードもお忘れなく」という、製作者側からのメッセージになっているのだ。
 ここは正直、視聴者としては見透かされたというか、一本取られたという思いだった。

 そして、本当のラスト。自ら正体を明かしたアイアンマンに対し、正体を、それも誤った形でバラされたスパイダーマン。アイアンマン1のラストシーンと呼応したシーンであり、ここまで見れば、なるほどフェーズ3の最後はエンドゲームではなく、本作だというのも納得がいった。


 というわけで、本作の私の評価は高い。スパイダーマンがアイアンマンの後継者であり、また親愛なる隣人であるという約束事を破らない作品だったからだ。ただ、それだけにこの後のスパイダーマンシリーズの展開が不透明になってしまったことが、重ねて残念ではあるのだが……。