富士急ハイランドとホロライブのコラボイベントに行ってきた。
一番興味があったのは、Vtuberという既存のアニメやゲームとは違う存在が、現実世界でどういうコラボイベントをするのか、という点だった。過去には艦これのよみうりランドや八景島シーパラダイスとのコラボ、けもフレの東武動物公園とのコラボ等には参加したことがあるので、それらとの違いを体験してみたかった。
よみうりランドの時と同様、休日出勤の代休の日に出掛けることにしたため、最寄り駅までの電車内は閑散としていた。幾人かいた乗客も富士山に登ろうという観光客で、富士急ハイランド駅で降りた客は私しかいなかった。正直にいうと、電車内で本を読み耽ってしまい、終点の河口湖駅まで乗り越してしまったのだが。
富士山がこんなに綺麗に見えるとは……。
ちなみに、上の動画内では滅多に見れないと書いてあるラッピング電車については、普通に駅のホームに止まっているのを見れた。
最寄り駅で降りた客がいない以上、よみうりランドの時と同様、ガラガラの園内を回ることになるのだろう──そんな風に思っていたが、予想は完全に裏切られた。
場内は大混雑だった。最初は全く状況が理解できなかった。この人たちは一体どこから出てきたのか? しかし、次第にわかってきた。場内の客の大半は、全国からやってきた修学旅行客だった。場内では「○○からお越しの○○学校の皆様、集合のお時間でございますので」というアナウンスがひっきりなしにかかっていたし、イートインスペースには「○○学校引率教員様」と書かれた席が鈴なりになっていた。修学旅行ということは、交通手段はバスで、電車は使わないわけだ。その他の客も、恐らくほとんどが車かバスで来場しているのだろう。
後で気づいたことだが、そもそも公式ホームページの交通アクセスにある電車最寄り駅から入ると、第1来場口ではなく第2来場口、つまり裏口につくことになっているのだ。そのため、私は上の動画とは全く逆の順路を辿ったことになる。
第2来場口から入って最初に気づくのは、設置されたモニターに映し出されるホロぐらである。
厳密にはこれは、入り口の「手前」にあった。来場にあたって「顔認証」を求められたのにはちょっと驚いたが。
過去のイベント同様に、まずパネルの位置を確認してみた(動画の存在を知ったのは帰ってきてからだったので、一から探した)。
最初に気づいたのは白上フブキのパネルだったが、まずそこで驚かされた。普通の修学旅行の学生たちがパネルと腕を組んで写真を撮っていたのである。富士急ハイランドでは、最初から最後まで、一見して「この人たちはホロライブ目当てなんだろうな」という客がほとんど見つけられなかった。いなかったのではなくて、区別がつかなかったのだ。これがVtuberなのか、という象徴的な場面に最初から出くわしてしまった。
続いてラミィとポルカのパネル。この二つは近くにある。そしてFUJIYAMAの目の前にあるぼたんのパネルはすぐに見つかった。苦戦したのはねねのパネルだ。第2来場口から入ると、ねねの配置された「ええじゃないか」は入って右側の一つだけ外れた場所にあり、フブキのパネルから場内の中央へ向かう順路の通り道にない。
また、最後のパネルを見つけるのに時間がかかった理由が3つある。一つが、ほとんどのアトラクションの案内が第1入場口を向いていたこと。二つ目が、園内中央部が工事中だったこと。このため、園内を横断するにはナルトのアトラクションを突っ切る必要があったが、案内が見えなかったので全くそれと気づいていなかった。
三つ目の、最大の理由が、園内案内図がコロナ対策のため配られていなかったことだ。ホームページに案内がないか探したが、案内図は専用のアプリをダウンロードする形になっていた。一日しか来る予定がないのにアプリのダウンロードまでするのはちょっと……。
時間がかかったといっても、パネルの数は5枚。東部動物公園の時に比べればたかが知れている。それに今更だが、富士急ハイランドは絶叫系マシンがメインの遊園地で、観覧車ですら苦手な高所恐怖症の私が楽しめる施設はほとんどない。
本当はコラボイベントそのものに挑戦したかったが、お土産を買う修学旅行の学生の波をかき分けて売店内を探しても、スタンプラリーの台紙は見つからなかった。台紙なしでパネルのQRコードを読んでみたが、台紙に記載されたシリアルコードを入力するよう指示されるだけだ。
場内を一通り眺めて、売店内の学生が減ったころにもう一度、スタンプラリーの台紙が売り切れたことを確認してみた。
「はい、台紙ありますよ」売店の人がカウンター内の見えないところから台紙を取り出した。……あったのか……(笑)。
スタンプラリーの仕組み
パネルの位置は確認してあるので改めて場内を回る。スタンプラリーといっても、物理的にスタンプを押すことはない。ここはいかにもという感じ。
これがQRコードを読み込むとスマホに表示される「台紙」で、パネルのQRコードを読むたびにグレーアウトしているスタンプが着色される。上の画面はすべて押した状態である。このスタンプをクリックすると、専用の動画が再生されるという仕組みだ。
全てのスタンプを押して売店に戻ると専用グッズがもらえる……らしいが、時間がなかったし、物理的なグッズには物欲が湧かないので、専用動画を全員分見たところで引き揚げた。なお、場内アナウンスは一度も聞けなかった。
面白かったのが、全員自分がコラボしているアトラクションとは別のアトラクションをお勧めしていたことだった。何故だろうと思ったが、動画を見て謎が解けた。私が参加したのはコラボイベントの後半日程。前半日程はコラボしているアトラクションの説明だったようだが、前半と後半では違う動画になるのが売りの一つなので、意図的に違うアトラクションを紹介していたのだろう。スタンプの図柄も変わっている。
ちょっとだけ残念だったのは、限定動画の内容がアトラクションの静止画をバックにいつものLIVE2Dが喋るという形式だったこと。せめて背景は動画にするか、あるいはLIVE2Dをイベント限定の絵柄にするか、せっかくのコラボ、せっかくの動画なのだし、どちらかは入れてほしかった。後は同じリンクから、限定場内アナウンスが聞ければ……。
しかし試みそのものは、場内を巡ってただスタンプを押していくというよりは評価できるし、面白かった。
最後に
今回、コロナ騒動から久しぶりに遠方に出掛け、コラボイベントのみならず色々な発見があったが、それはまた後日。