ちなバグ

 昨日に引き続き、というか、昨日のと反対に、笑えるバグの話である(もちろん、笑えようが笑えまいがバグはない方が良いのだが……)。

 前にも書いたことがあるが、ナイトシティには「果て」がある。南は国境検問所があり、東西はハイウェイを進むと「この先は何もない……今はまだ」というメッセージと共に無理やり引き戻される。では、北は?



 このような道をずっと進んでいくと──



 このようなゲートに行く手を阻まれる。ゲートの上部は鉄条網になっている。この「鉄条網」というのが、実はナイトシティでは大きなポイントだ。
 ナイトシティで高所に上がろうとするとき、その縁に手を掛けられる高さまで跳べれば、そこを乗り越えて壁の向こうに行ける。しかし、縁に鉄条網が設置されていると、乗り越えることができなくなる。鉄条網ごと大きく飛び越えるような高度までジャンプできなければ、結局壁に阻まれる。必要なジャンプ高度が大きく変わってくるのだ。鉄条網自体は決して大きなものではないが、手を掛けられるかどうかによって、先に進めるかどうか大きな差異が出る。
 逆に言えば、このゲートに鉄条網が設置されているのは、制作側の「ここから先へは進ませない」という意思表示ともいえる。現に、ホバージャンプ、ダブルジャンプ、チャージジャンプのすべてを試したが、ここから先へは進めなかった。ここがナイトシティの果てである。
 ……一通りチャレンジした後、帰ろうと自分のバイクを呼び出してみた。ナイトシティでは、購入した自分の乗り物は、呼べばAIによって近くまでやってきてくれるのだ。ところが……。



 お分かりだろうか。ゲートの「向こう側」にバイクが来てしまうのだ。ゲートを越えられない以上、ゲートの向こう側に来る乗り物には絶対に乗り込めない。バイクの後車も呼び出してみたが、全て同じだった。この場所で乗り物を呼ぶと、全てゲートの向こうに出現する。



 もっともこれも、深刻なバグというほどではない。乗り物を呼び出すコマンドは、元の位置から大きく離れて呼び直せば位置がリセットされる。つまり、途中までは歩いて戻ればいいだけだ。
 ただ、オープンワールドであるナイトシティに無理やり「果て」を作った歪みが、こういうところに現れている気がして何となく面白い。

またしてもパロディ回


 今度はイニDか……(笑)。