一応、敵情視察というわけでもないけれど、始めるだけは始めてみた。
結論を先に書いてしまうと、これはドラクエウォークのライバルゲームではないという印象だった。ただしドラクエウォークをやっている人の中で、こちらに移行する人はいるかもしれない。
そもそもこのゲームはRPGではなく、シミュレーションゲームだ。位置情報を使用して、歩くことで進行するというだけで、ゲームのジャンルとしてはあくまでもシミュレーションゲームなので、主人公は戦闘に参加するわけでもないし、装備をつけて成長させたりすることもできない。主人公が率いる勢力の旗印的な感じで、武将たちが従う総大将というような位置づけに見える。主人公が合戦や野戦に一切参加しないのはちょっと意外だったが……。
なので、ドラクエウォークあるいはポケモンGOからこちらに乗り換える人がいるとしたら、元々シミュレーションゲームが好きだが、位置情報ゲームとしては存在しなかったので、仕方なくドラクエやポケモンをやっていたという人だ。そういう人にはこちらの方が合うだろう。逆にいえば、RPGがやりたい人には全く合わないと思う。しかし、そもそも本来のターゲットは、既存の位置情報ゲームをプレイしていない新規層だろう。
また、シミュレーションゲームとして見た時のこのゲームの評価については、とりあえずチュートリアルを終えたところという感じなので早急に評価は下しづらい。とはいえ、他プレイヤーとの対戦（野戦）を経ないと、基本システムの使用すらできないというチュートリアルの作り方はどうかなと思った。
プレイヤー数の多寡は１プレイヤーである自分には判断できないが、実は最寄りの駅には他のプレイヤーが一人もおらず、野戦って何だ状態になり、たまたま出かける用事があったので吉祥寺に行ってみたら、やっと数名のプレイヤーが見つかり、ようやく進んだという感じだ。ただ、拠点を陥落させるとき「洋服の青山を陥落させた」みたいなメッセージが出てきたのは結構面白かった。
個人的に気になったのが、合戦や野戦などゲームシステム上のイベントに入る時とそこから抜ける時、フィールド画面をロードするのに結構時間がかかることだ。恐らくドラクエウォークでも、戦闘に入る時と抜ける時にはロードしていると思うが、ロード画面を表示するほどの時間はかからない。ポケモンGOでもモンスターボールを投げる画面へ遷移するのにロード画面を表示したりはしない。頻繁に画面遷移が起こるゲームだけに、やり込む人ほど気になるのではないだろうか。自分の端末は最新ではないので、画面がカクカクするとかであれば端末の性能のせいかなとも思うが、マップの読み込みに時間がかかるというのは通信速度の問題だろうから、個々のプレイヤーで改善するのは難しい。
あと、これはもう個人の好みの問題だが、私は豊臣秀吉があまり好きじゃないので、チュートリアル役の秀吉のセリフを嫌というほど見ないと話が進まないというのはちょっとテンションが下がった。いずれにしてもこの内容なら、私がドラクエウォークから信長の野望に乗り換えるということは現時点では考えていない。また、バックグラウンドで進行できるものがほとんどないので、他のゲームと同時に進行するのも厳しそうだ。
