最大ダメージより燃費

 昨日書いたとおり、以前私はドラクエウォークで、強敵攻略用の武器よりも周回用の武器を優先していた。そんな私のプレイスタイルに、今のところ一番大きな影響を与えた武器が「鎧の魔槍」だ。近頃は宝の地図でレベルを上げるのが流行りで、中でも周回用の武器としてカルベロビュートが注目されているが、性能の方向性としてはこの二つはよく似ている。



 私が周回で最優先しているのは属性でもなければダメージでもない。「燃費」だ。例えばFGOなら、DQWのウロボロスの杖のように、無属性でどのような属性に対してもある程度強い武器、というのは周回でも使いやすいように見えるが、実際には「メドローア」は非常に消費MPが大きく、普通の周回をこれでやろうとするとあっという間にMPが枯渇してしまう。だから私は、周回で最も重要なのはMPあたりのダメージ量、つまり燃費の高さだと思っている。
 このゲームを始めた頃は、前衛後衛を問わず、技の消費MPの高さに対してMPの回復スピードが追いつかなかった。以前の日記には「このゲームのMPは他のゲームでいうスタミナなのか」とか、想像で書いたりもした。実際、その頃はMPが枯れたら、回復スポットを探すか自宅に泊まらないと(通常パスで30分に1回、ゴールドパスで15分に1回のみ)狩りを続けられなかったからだ。MPを回復できる「神楽鈴の心珠」は非常に重宝していたし、あえて火力を抑えてでも、MP回復の能力を持つモンスターの心──前衛用であればバトルレックス、後衛用であれば一つ目ピエロなどの心を装備して、MPの回復を優先していた。しかもMP回復系の心の中には地域限定でしか取れないもの(ミケまどうやメーダプリンス)もあったりして、非常にハードルが高い。


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 ちなみにここで言っている「狩り」には主に2種類ある。1つが定点狩りと呼ばれるもので、読んで字のごとく、その場から動かずにモンスターを狩り続けるというものだ。周囲のモンスターを狩り尽くしても、アイテムを消費してモンスターを呼び寄せたりする手段もあるので、全く外に出なくても狩りはできる。自宅に長時間いる時などはこの方法になることが多いだろう。もう一つがタイトルどおり、歩きながら狩りを続けるという方法だ。後者だと、道端等に配置されている回復スポットをタップしながら進むので、ある程度MPを回復しながら進めることができる。これに対して前者の定点狩りは、MP回復の手段が一定時間おきに自宅に泊まるぐらいしかない。後は手の届く範囲にある回復スポットをタップするくらいしかないので、MP回復の手段に乏しい、というのが特徴だ。
 その定点狩りにおいては、最初に述べた武器の燃費が特に重要になってくる。MP回復の手段がないので、あっという間にガス欠を起こすからだ。ウロボロスの杖のような、威力は高いが消費MPの高い武器だと、あっという間にMPが尽きて狩りが成り立たなくなる。
 そんな中、本当にたまたま入手できたのが鎧の魔槍だった。これはMPの代わりにHPを消費して技を使う武器だが、この減った分のMPを回復魔法で回復させる、つまり回復分のMPが実質的な技の消費MPに相当すると考えると、1MPあたりのダメージは非常に高い。今となっては総ダメージで見るとずば抜けて強いということはないが、それを消費MPで割ると非常に高燃費の武器である点は変わりない。



 そして、カルベロビュートはこれとは違う手法で消費MPを抑えられる。特定の技で敵を1体倒すごとに、MPが10回復するという特徴がある。結果的に鎧の魔槍同様、1MPあたりのダメージ効率が非常に高い。
 今後周回用武器として、単に今の武器よりもダメージの高い武器が出たというだけでは、評価はそれほど高くならないだろう。これは運営も理解しているはずだ。結局燃費が今の鎧の魔槍やカルベロビュートを上回らないと、これらを置き換えるものにはならないと思う。
 ちなみに、周回も強敵攻略の武器と同様、様々な属性に対応できる──つまり無属性武器であるのが望ましいのは確かだが、強敵攻略用の武器ほど属性にこだわる場面は少ない。何故なら、ドラクエウォークで経験値を求めて周回するだけなら、自分が得意とする場所を周回すれば良く、苦手な属性があったら避ければいいだけだからだ。
 結局、今の「宝の地図でレベリング」も同じ考え方で、燃費のいいカルベロビュートが注目されているからデインに向いた地図が評価されている。経験値がこれより高い地図が出てきたとしても、燃費のいい武器が使えなければ人気は出ないだろう。
 強敵攻略の場合は、当該モンスターの心を落とすのはその強敵しかいないので、この属性は苦手だから他の属性を選ぼう、ということはできない。だからどうしても、全ての属性に対応できる無属性武器の価値が高くなるが、レベル上げ用の周回は必ずしもこの限りではないのだ。