なかったことにされた理由


 うちのブログでも、X-Menのファイナルディシジョンについては今まで結構散々に言ってきたけど、この動画で明かされてる裏事情については部分的にしか知らなかった。「サイクロップスの俳優が、スーパーマンに出るために出番を削られた」という話は聞いたことがあったが、ミスティークの女優も同じ状況だったのか。いやしかし、その事情を考慮しても、あの作品を許容できるかと言われると厳しいけれど……。
 この動画でも「マグニートが頭悪すぎる」と言われているが、私自身が一番納得いかなかったのはミスティークの扱い。キュアを打たれて人間になったからといって、裏切ってミュータントの情報をベラベラ喋りまくるミスティーク、というのはイメージと全然合わない。それだったら、その手前のキュアを打たれたミスティークに対してマグニートが「もう同志ではない」と言い放つところでおしまいにした方がむしろ良かった。単純に出番が削られたからダメになったっていうだけではなく、やっぱり筋立てがおかしかったんだと思う。アレを見たら、ブライアン・シンガー監督も「何で俺に話を振らなかったんだ」っていうだろう。その辺りはフューチャー&パストの感想でも書いたが、マジでブライアン。シンガー監督はファイナル・ディシジョンの話をなかったことにしたし。



 ただ、同じチャンネルのこちらの動画を見て初めて気づいた視点もある。X-Menは元々ミュータントたちが迫害される物語なのだが、フューチャー&パストで運命が変わり、ミュータントたちがスーパーヒーローとして扱われる世界に変わった……というのであれば、私は変わる前の方が好きだ。人類に似て非なる「力ある存在」が、人類にチヤホヤされるという世界観はどうにも違和感がある。
 あと、ちょっと動画を見てて疑問に思ったのが「監督が脚本を見て無理だと思った」みたいな経緯が紹介されてるけど、監督が決まる前に脚本って決まってるものなんだろうか。しかしその割には、監督がダークフェニックスに対してホワイトクイーンを出したいと思っていたとか言われていたり、監督と脚本の力関係が良くわからない。