面白いけど納得できるかというと……

togetter.com

xtrend.nikkei.com


 記事自体はなかなか面白いと思うけど、自分の肌感覚と合わないのが所々あるって感じ。
 例えばプリキュア。男性向けにポイントされてるものの、本来のターゲットである年齢相応の女の子ってそんなに割合の少ないものなのか、とか(アンパンマンより左にいるんだけど……)。幽遊白書が男性向けにプロットされてるのも、今時男性向けで幽遊白書描いてる人より、女性向けの方がずっと耳にするけどなぁ、という印象。あれだけ女性向けを前面に押し出しまくったファイナルファンタジーよりFateの方が女性向けにプロットされていて、それよりさらに女神転生の方が女性向け、っていう位置づけもちょっと違和感がある。あとは翔んで埼玉の位置も本当にここ?
 左右軸じゃなくて上下軸(年齢帯)でいうと、モンストより東方の方が下にいるのはマジで? と思う。ゆっくりを勘定に入れてるのかな。あと、この表だとポケモンよりもマリオよりもペルソナの方が年少向け、どうぶつの森よりウマ娘の方が年少向け(元ネタは20年前の馬なんだけど……)、ゆるキャン△よりウルトラマンの方が年少向け、そして葬送のフリーレンより幽遊白書の方が年少向けにプロットされてるんだよね。
 観点としては興味深いけど、元となった調査に偏りはなかったのかとか、色々気になるところはある。繰り返すけど、思いつきとしては面白い、かな。本当は画像投稿サイトとか、目に見えるもので裏が取れればいいんだろうけど、男女比とか年齢比が目に見えてわかるサイトはちょっと思いつかない。

相変わらず詳しい

dic.pixiv.net


 前々から、Pixiv百科事典にはファイティングファンタジーに詳しい人が常駐してるな、と思っていたけど、発売されたばかりの新作の情報がもう反映している。何の話かというと、邦題の話である。昨日紹介したソーサリーの新訳版は、タイトルから前の版と違っている(ものにもよるが)。公式サイトには、今回のタイトルは原書版に忠実なものとした、とある。

 3版とも全く同じなのが3巻の「七匹の大蛇」。辞典にはないが原題は「The Seven Serpents」。まぁ、これはこれ以外訳しようがなかったんだろう。

 微妙に違うのが4巻。「王たちの冠」→「諸王の冠」→「王の冠」。原題は「The Crown of Kings」だ。このタイトルは、最初の創元推理文庫版のタイトルが一番理に適っていると思う。何故なら、シリーズの主題であるこの「冠」は特殊なもので、各国の王たちが持ち回りでこれを戴き、それによって魔力を得るというものだからだ。だから原題はKingsと敢えて複数形になっている。

 2巻は「城砦都市カーレ」→「魔の罠の都」→「罠の都カーレ」。原題は「Kharé: Cityport of Traps」。これは最新の版が正しいだろう。城砦都市だと実態である罠満載のイメージはなくなるし、「カーレ」という都市の名前がそのまま入るのは分かりやすい。

 一番違うのが1巻だ。「魔法使いの丘」→「シャムタンティの丘を越えて」→「シャムタンティ丘陵」。原題は「The Shamutanti Hills」。これに関しては確かに、原題に忠実に訳した、という意味では「シャムタンティ丘陵」なんだろうけど、創元推理版で「魔法使いの丘」と訳したのもわからなくはない、と思ってしまう。子供の頃の自分が、手に取ったゲームブックのタイトルが「シャムタンティ丘陵」だったら、買いたくなるだろうか。食指をそそられない気がする。「魔法使いの丘」とした方が、確かにファンタジー作品であるという雰囲気は出せる。「ラスボスがマンティコアなのに……?」と思われそうだが、実際、シャムタンティにはガザ・ムーンとアリアンナという二人の魔女がいるので、あながち間違いでもない。「シャムタンティの丘を越えて」は、原題を生かしつつ、冒険の雰囲気を出そうとしているという意味では、言葉選びが上手いと思った。