モンスターコレクションinDQW


 私は、ここに挙げられているモンスターの心はほぼ持っていない。ほとんどが、私がドラクエウォークを始めるより前に実装されたモンスターの心だ。
 ただ、入手していないモンスターの心が存在することには、それほどのこだわりはない。「どうせ使わない心だから」とか「ステータスが弱い心だから」とかそういう理由ではなく、自分に収集癖があるという自覚があるためだ。集め始めたら、現在入手するのが非常に困難なモンスターの心も含め、全て集めないと気が済まないだろう。それに、一旦集め始めると手間がかかるだけでなく、所持上限も開放しないといけないので、お金もかかる。
 逆説的だが、入手困難なモンスターの心をわざと入手しないままにしておけば、どうせすべて集めるわけではないのだからと割り切ることができ、新しいモンスターの心の実装や入手困難な心の復刻に都度やきもきせずに済む。
 

昨日の続き

 ところで、昨日の日記でFF11のメリットポイント(リミットポイント)と、ドラクエ10の達人のオーブについて書いた。どちらもそれぞれのゲームがレベルキャップに達した時、レベル上げ以外の方法でキャラクターを強化するための手段として実装されたものだ。FF14や、後年のFF11に実装されたアイテムレベル制とは全く設計理念が異なる。そして、メリットポイントと達人のオーブ自体も、設計理念が異なる。

FF11の場合

 まずメリットポイントの話。当時のFF11の運営は、レベルキャップは75と設定しており、これ以上上げるつもりはないと表明していた
。そして、レベル75以上のキャラクターの強化手段としてメリットポイント(リミットポイント)を実装した。
 レベルが上限に達したプレイヤーを対象としているだけに、対象となるポイントを集めるのに必要な戦闘回数は非常に多く、これを集めるプレイヤーは、極限まで効率化を図ったパーティーを組もうとする傾向が強かった。
 HPを上げたりMPを上げたり、割と細かく設定が可能だが、全体に上限が設定されており、少なくとも私がやっていた頃は、最適解とされる割り振り以外は無駄とされることが多かった。特にジョブカテゴリという特定の職業の時だけ有効になる強化枠が非常に強力だった。吟遊詩人のナイチンゲールやトルバドゥール、侍の照波など、この強化枠が強化済みであることを前提にパーティーを組まれたりすることもあった。しかし、それまでのFF11に存在する能力とベクトルの異なる能力は存在しなかった。その意味では、レベル上げという形式を取っていないだけで、実質的にはレベル上げの延長線上にあったといえる。

DQXの場合

 
 ドラクエ10の達人のオーブは、これとは微妙に位置づけが異なっていた。HPを上げるとかMPを上げるという項目があるというのは似ているが、当初はいわゆるFF12のスフィア板のようなものをセットして、そこに宝珠をセットすることでキャラクターを強化できる、というコンテンツだった。
 このアイデアそのものは、私はそれほど嫌いではなかった。こだわる人は複数のジョブをレベルキャップで運用でき、そうでない人はどれか一つのジョブをレベルキャップで運用する、という設計理念が分かりやすかったからだ。
 ただこの達人のオーブというコンテンツを、ゲームのスタート時からではなく途中から導入したというのは、一部のプレイヤーには非常に不評だったようだ。後に運営は、実質的にこの展開が失敗であったことを認め、達人のオーブは現在の形に変更された。
 達人のオーブで得られる能力については、FF11のメリットポイントとは異なり、通常の能力の延長線上にはないものが多く含まれる。特にインパクトがあったのは「勝ちどきMP回復(敵を倒すとMPが回復する能力)」や「忍耐のMP回復(相手から攻撃を受けるとMPが回復する能力)」だ。
 これらは、それまでドラクエ10で実質的なボトルネックになっていた「MPの回復」という点から見て、非常に強力だった。全ての職業で有効であり、かつ既存の要素にはこの前身にあたる能力が存在しない。他にも強力な宝珠はあるものの、これらははっきり言って「初心者でもこの宝珠を嵌めているだけで別ゲーム」というくらい、相当にゲームバランスを変えた能力だった。

DQWの場合

 最後に、話題を戻してドラクエウォークの話である。
 ドラクエウォークの場合、例えば昨日動画で取り上げられていた「魔王のモンスターの心」を覚醒させても、既存の強化項目をさらに強化できるのみである。覚醒によって、これまでとは異なるベクトルの、新たな能力が使えるようになるという要素はない。
 あえていうなら、「竜王の心」と「ピサロの心」については、覚醒させることによってそれまで1色だったモンスターの心が2色に変わるので、対応できる職業が増え、活躍できる場面も増える。この2つに関しては、覚醒させることによって性質が変化すると言えるかもしれない。まぁ、黎明期のオンラインゲームであるDQXならいざ知らず、ソシャゲのDQWで「勝ちどきのMP回復」や「忍耐のMP回復」クラスの超強力なアビリティを実装されても困るが……。