うる星やつらのゲーム化作品として、タイトルだけは知っていたものの、ジャンルまでは知らなかった。まさか3DダンジョンRPGだったとは……。ダンジョンの描画はシンプルすぎてちょっと寂しいが、登場キャラクターの顔グラフィックが大きく表示されるのは、当時として考えるとなかなか画期的な気がする。
ゲームボーイでウィザードリィより前に発売された「あやかしの城」という作品も、パーティメンバーが主人公一人でダンジョンが線画だったので、なんとなく雰囲気は似ている。
学園でRPGといえばあのゲーム(ペルソナではない)
ところで「学園物で3Dダンジョン」というと思い出すことが一つある。ずっと前、スーパーファミコン版の「蓬莱学園の冒険」の画面を見た時の第一印象が「コンシューマゲーム化するのであれば、3Dダンジョン形式の方が良かったのでは」だった。
理由は簡単で、実際の画面を見てもらえばわかるが、トップビューのRPGだと「1クラスに500人の生徒」とか「全校生徒が10万人」を描写するのは相当無理があるからだ。実際教室の場面ではNPCが500人どころか10人もいないし、入学式のシーンも言わずもがなだ。
もし、これが3Dダンジョンゲームであれば、止め絵の一枚イラストで表現ができるし、主観視点だから「主人公の死角になっている方向にも生徒がいるかもしれない」と想像力を働かせることもできるけれど、トップビューでは厳しい。また、3Dダンジョン形式の方が世界への没入感が高いので、より蓬莱学園というものを身近に感じられるんじゃないか、と思っていたのだ。
ただ今にして思うと、スーパーファミコンの「汎用的なトップビュー形式のRPG」のフォーマットに落とし込めたからこそ、あのタイミングでゲーム化できたのだ、というような事情もあるのかもしれないが。